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再怪 ページ29

Side.ショッピ



「……大丈夫そうだね」


猿山が教室から顔を覗かせる。

高鳴る心臓を抑え込むように深呼吸をしつつ、ショッピは猿山同様廊下を覗く。

人の気もなく、不気味な程に静まり返る廊下。

そこに、初めて水に触れる子鹿のようにゆっくりと足を踏み入れる。足音を抑えながらも、極力速く進めるように意識しながら。

彼らと先生が遭遇していませんように。

ショッピの頭の中はそんな願いでいっぱいだった。

しにがみと、何も知らない彼らが出会ったらどうなってしまうかなんて安易に想像がつく。
ショッピ自身は逃れることが出来たが、あれは死神がまだ自我を保っていた事と、猿山が居てくれたからこその出来事なのだ。

ショッピだって、あそこで刺されていたって可笑しくはない。

早く、彼らの元へ行かなければ__。


焦る気持ちを逃がすように、ジャンパーの裾を力いっぱい握りしめた。

*****

Side:エーミール


無意識に時計に視線を移す。
8:15。
集合時間としていた8時はとっくに過ぎていた。

はあ、と小さくため息をつく。
そんなエーミールの横に、チーノが廊下を見据えなが腰を下ろした。


「遅いなぁ……」

「そろそろ心配になってきますね…大丈夫でしょうか」

「…俺、ちょっと見てくるわ」

「駄目ですよ!無闇に出歩いたら!」

エーミールに止められ、チーノは渋々その場に留まる。


_タンッ


突然、軽い足音が静まり変えた空間に響く。


「?」

なんとなく、その足音は確実にこちらへ向かってくるのが徐々に分かった。

ショッピ君や!

身体を起き上がらせ、エーミールは音の聞こえる方向を向いた。

しかし、目に映るのは違う紫。



「しにがみ先生!」

一目散に彼に駆け寄る。
予想とは違ったが、彼もまた探し人の一人、嬉しいことには変わりない。


「大丈夫ですか!?突然悲鳴が聞こえて…心配したんですからね!」

貯めていた心配をしにがみにぶつける。
なのに、本人はびくともしない。

「せんせ……あ」


ここでエーミールは思い出す、自分らは小学生だという事に。

……怒っているのだろうか?
いや、それしかない。それぐらいしか思いつかない、彼が黙り込む理由なんて。彼も一人の先生なのだ。自分の生徒がこんな夜遅くに学校にいたら叱責ぐらいするだろう。


「えっと…先生……」

背後で地面を蹴る音が聞こえる。

「ごめんなさ、」


顔を見上げる。


瞬間、ピタリと身体が動かなくなった。


__あれ?









紅い?

衝撃→←逃走



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(プロフ) - ただの黒砂糖さん» おめでとうございます!! (2020年7月18日 23時) (レス) id: c0af763869 (このIDを非表示/違反報告)
ただの黒砂糖 - 10000hit………え??うせやろ??? (2020年7月18日 23時) (レス) id: 93e33a038d (このIDを非表示/違反報告)
ただの黒砂糖 - 楼さん» ちょっとヒント与えすぎたかなHA☆HA☆HA……コメントありがとうございます(賢者タイム) (2020年7月18日 23時) (レス) id: 93e33a038d (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - sn君よ…君が鬼なったこともお兄ちゃんが誰なのかも丸わかりだ (2020年7月18日 20時) (レス) id: c0af763869 (このIDを非表示/違反報告)
ただの黒砂糖 - 114514さん» 読まれていた…だと……!?あ、コメントありがとうございます。 (2020年7月3日 18時) (レス) id: 93e33a038d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ただの黒砂糖 | 作成日時:2020年4月19日 13時

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