新たに ページ17
Side.ショッピ
「執事……ですか」
エーミールが顎に手をやりながら唸る。
「二人共心当たりはありませんか？」
「いえ、特に」
「俺も無いな」
勿論、ショッピにも心当たりは無い。
彼について分かる事は特に無いが、強いて言えば男性である事だけ。人間なのかどうかすらも分からないのだ。
「……というか、悪夢って何ですか？話を聞いた限り、ショッピ君に何かしらあったように聞こえるんですが……」
「そっか、エミさんは知らんのか」
「寝てましたからね」
「寝てた？？」
話に付いて行けないエーミールが若干素っ頓狂な声を上げた。
「まぁ、ざっくり言うと俺が少し前から悪夢に悩まされてたって事っす」
「そういう事や」
「は、はぁ……」
ざっくり過ぎて理解出来ていない様子のエーミールを横目に、ショッピは再び思考を働かせる。
まず『6-1』。これは行ってみる価値があると考える。罠だという可能性もある訳だが、今の三人にはそれを考える余裕なんて無い。行動は計画的に。というが、今回ばかりはそれに逆らわせて貰おう。
次に『チーノが持っている職員室の鍵』については、『6-1』の後に行って見るのが利口だろう。職員室の場所は分からないが、どこかに地図のようなものが置いてある筈だ。
そして最後に『四時までに脱出する』。これは理由を考える判断材料が少なすぎる。というのが現状だ。今考えたって、自分達の身に何か良くない事が起こるのだろうという事しか考えつかない。
ふと廊下に吊るされた時計に目をやると、針は丁度7時を示していた。四時まで後9時間、時間はまだたんまりある。やはり職員室以外の教室の探索に時間を当てるのがベストだろう。
「やはり、例の『6-1』に行ってみましょうよ」
「罠、ていう可能性も捨て切れませんよ？」
「そんな事考えてたらきりがないでしょ。それに、消去法でそれくらいしか思いつかなかったんですよ。勿論、職員室に行ってみてもいいんすけど……ねぇ」
「……こっちみんな」
視線を受けたチーノが罰の悪そうな顔で呟く。
それを見たエーミールが苦笑しながら納得の表情を浮かべる。
「それもそうですね。6-1だったら私場所覚えてますし、案内しますよ」
「助かります」
「えー、ほんまに大丈夫なんか？」
「あんたが言わんといて下さい」
嘲笑するチーノにショッピが呆れ顔をする。
こうしてワチャワチャと三人騒ぎながら、6-1の探索に向かって行った。
「………」
そこに彼が居るなんて知らずに。
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楼(プロフ) - ただの黒砂糖さん» おめでとうございます!! (2020年7月18日 23時) (
レス) id: c0af763869 (このIDを非表示/違反報告)
ただの黒砂糖 - 10000hit………え？？うせやろ？？？ (2020年7月18日 23時) (レス) id: 93e33a038d (このIDを非表示/違反報告)
ただの黒砂糖 - 楼さん» ちょっとヒント与えすぎたかなHA☆HA☆HA……コメントありがとうございます(賢者タイム) (2020年7月18日 23時) (レス) id: 93e33a038d (このIDを非表示/違反報告)
楼(プロフ) - sn君よ…君が鬼なったこともお兄ちゃんが誰なのかも丸わかりだ (2020年7月18日 20時) (レス) id: c0af763869 (このIDを非表示/違反報告)
ただの黒砂糖 - 114514さん» 読まれていた…だと……！？あ、コメントありがとうございます。 (2020年7月3日 18時) (レス) id: 93e33a038d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ただの黒砂糖 | 作成日時：2020年4月19日 13時
