#16 ページ46
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何も状況は変えられないまま過ぎた1週間弱は、もっとずっと長く感じた。
スンチョルは、"後はAが決める事だから"とそれ以降ジョンハンの話をしなくなった。
元の日々に戻っただけだと言い聞かせても、心はいつまでも晴れない。ジョンハンには何も言わず、身勝手だとは分かってる。
変化が起きたのは、学校で行われたマラソン大会の日だった。運動は得意じゃないけど単位に関わる。まぁ、ゆっくり走ればいいか。
学年毎に行われる大会。クラスごとに時間差でスタートするようになっていて、他学年の生徒が応援にくる事も珍しくない。ジョンハンのいる私のクラスとなれば、より一層ギャラリーは多かった。
また痛感する、ジョンハンは本当に大きい存在だと。
「A先輩」
「…あ」
「最近ジョンハン先輩の側にいないみたいですね、良かったです」
あの3人組の内の、ジョンハンを好きな女の子。勿論ジョンハンの応援に来たんだろうけど、運悪く鉢合わせてしまった。…ジョンハンが、気付かないといい。
「うん、でもあなたの為っていうか、ジョンハンの為だから」
「何ですかそれ。まるで先輩の事全部知ってるみたいな言い方ですね」
「…知らないよ、でもあなたよりは知ってるかもしれない」
「A先輩、そんなことも言えるんですね」
「…私に構うよりジョンハンの事応援した方がいいと思うけど…」
「…むかつく」
スタート地点に戻ろうとした時だった。小さく呟いたその声は聞こえていて、歩き出す私に足をかけたのもこの子だと分かった。転んだ私にわざとらしく「あっ、先輩大丈夫ですか？！」なんてしゃがんできて。
ジョンハンが近くにいるから、わざとだろう。
馬鹿馬鹿しい、本当に馬鹿馬鹿しい。
側から見れば、転んだ先輩を心配する可愛い女の子、なんだろう。聞こえてくる声は "え、あの子めっちゃ良い子じゃん" "あんな子いたっけ？1個下？" "A、恥ずかしいなアレ" なんて。
…消えてしまいたい。どうして私ばっかり、何をしたって言うの。
「大丈夫、ありがとう」
ここでこの子のせいで転んだなんて言ったって、誰も私の言うことなんか信じないだろう。仮に見てる人が居たとしても、誰も声はあげないだろう。
なら適当に、この場を終わらせるのが一番だ。
…と、思ったのに。
「何してんの、A」
座り込む私の腕を引っ張ったのは、ジョンハンだった。
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ゆーみ(プロフ) - いじふんさん» こう言って下さって本当に励みになりました更新頑張ります！！（；＿；） (2019年11月18日 19時) (
レス) id: 089a96079c (このIDを非表示/違反報告)
ゆーみ(プロフ) - 紫陽花さん» 嬉しい、、ありがとうございます（；＿；） (2019年11月18日 19時) (レス) id: 089a96079c (このIDを非表示/違反報告)
いじふん(プロフ) - 続き待ってます泣 (2019年11月11日 22時) (レス) id: 810c891183 (このIDを非表示/違反報告)
紫陽花(プロフ) - あーっすき！ホシくん好き！っていう気持ちが爆発する作品です、Carat最高！作者さん最高！！ (2019年3月11日 7時) (レス) id: fccbfe2d8d (このIDを非表示/違反報告)
ゆーみ(プロフ) - しーさん» 本当ですか( ; _ ; )？嬉しいですありがとうございます、、！頑張れます( ; _ ; )/~~~ (2019年2月21日 22時) (レス) id: c4e1306a83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆーみ
| 作成日時：2018年7月4日 22時
