#17 ページ19
.
私はウォヌとまだ別れてはいない。
スニョンは1番と言えるくらいの男友達。
私の中で確実なのはその２つなのに、何故か安心する彼の胸の中を自分から離れようとはしなかった。
「ごめん、」
暫くそのままでいると、そう言いながら優しく自分から離すスニョンに、何なら"寂しい"と、少しでも思ってしまったのは絶対に自分の中に留めようと思った。
「…お前ら、別れてないのに困らせてごめん」
「…ううん」
「でも俺はちゃんと向き合いたいって思ったから。だから今日も無理にでも誘った」
「…私も」
「ん？」
「…私も、ちゃんと向き合うから」
「うん」
「返事は今じゃなくてもいいかな」
「当たり前だろ、ちゃんと待つよ」
「…ありがとう」
スニョンは「ん！」と満足そうに口角を上げて頷くと、ピシッと背を伸ばして自分の両膝を叩いた。
「でもスニョン君ってばモテちゃうから、あんま待ってらんないからな」
いつもみたいなお調子者のスニョンが、私の頭を軽くポンと叩く。さっきからずっと、恥ずかしいとゆうか、ぎこちないというか、そんな空気を変えてくれたのもスニョンで、きっと気まずくならないようにしてくれたんだろう。本当に優しい人だと思った。
「あ、調子のった」
「だって本当だし」
「…もー」
「でも俺は1人しか見えてないみたいでさ」
「…バカスニョン」
手で口元を抑えてはみたけど、多分もうニヤける顔は隠せてなくて、私の方を見たスニョンが「可愛い」なんて笑うから、もう隠しても意味がなくて。
「…もう本当ずるい」
「へー？」
今までは特別に気にしてなかったけど、車に向かって私の前を歩くスニョンは私よりも背がずっと高くて、顔は小さいし、つまりスタイルが良い。
私の小さく呟いた声に楽しそうに振り返って笑うその笑顔は、きっとみんなが好きだろう。
…私で、いいのだろうか。
「A、今日はありがとな！」
「…こちらこそありがとう、ほんとに」
「ん！夜更かしすんなよ〜」
「へへ、スニョンもね」
「任せろって〜じゃ、おやすみ！」
「うん、おやすみ」
家の前まで送ってくれたスニョンに、手を振って別れた。
…今日は色々ありすぎて一度ちゃんと整理したい。とりあえずと、お風呂へ向かった。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1317人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SEVENTEEN」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆーみ(プロフ) - いじふんさん» こう言って下さって本当に励みになりました更新頑張ります！！（；＿；） (2019年11月18日 19時) (
レス) id: 089a96079c (このIDを非表示/違反報告)
ゆーみ(プロフ) - 紫陽花さん» 嬉しい、、ありがとうございます（；＿；） (2019年11月18日 19時) (レス) id: 089a96079c (このIDを非表示/違反報告)
いじふん(プロフ) - 続き待ってます泣 (2019年11月11日 22時) (レス) id: 810c891183 (このIDを非表示/違反報告)
紫陽花(プロフ) - あーっすき！ホシくん好き！っていう気持ちが爆発する作品です、Carat最高！作者さん最高！！ (2019年3月11日 7時) (レス) id: fccbfe2d8d (このIDを非表示/違反報告)
ゆーみ(プロフ) - しーさん» 本当ですか( ; _ ; )？嬉しいですありがとうございます、、！頑張れます( ; _ ; )/~~~ (2019年2月21日 22時) (レス) id: c4e1306a83 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆーみ
| 作成日時：2018年7月4日 22時
