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少しやましい気持ちを抱いてしまい
彼女の両肩に手を付きあぁぁーーとうなだれる。
りょうの体重がぐっ、Aの両肩にかかる。
『え!!大丈夫ですか?!』
「あーーー…うん、大丈夫大丈夫。」
体調悪いんですか?と心配してくれるA。
いや、俺の心配より自分の身の心配して……
横にいる人いま、危ないよ?
『すぐ、作りますからねー、
そこで横になってて下さい!!』
パタパタと急いで用意を始める。
しばらくすると、肉じゃがや魚、味噌汁などの和食が出てきた。
『どうぞー、召し上がってください。
体にいいものをと思って和食にしてみましたよ。』
「ほんとだー、美味しそう…ありがとね。」
りょうが彼女に対して笑顔を見せる。
いえいえ、とAも微笑む。
『無理して食べなくてもいいですからね。』
「大丈夫だよ、
Aちゃんの手料理食べれるってだけで
嬉しすぎて元気出たもん。」
と言って箸を持ち手をつける。
おおげさですよ、とAはくすくすと笑っている。
そして、りょうくんは残さず頂いてくれた。
ここまでいい食べっぷりだと作り甲斐があるなー、と思った。
「ご馳走様でした、おいしかったよ。」
『良かったです!元気も出たみたいで!』
元々元気なんだけどな…いや元気すぎるぐらいか色々と…。
俺が食器を片付けようとキッチンに持っていく際にまだ拾われていなかった数枚のひらがなカードを見つける。
ん……これって。
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作成日時:2021年2月22日 8時