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「俺は、Aちゃんが俺とそういう事するの嫌なのかと思ってたの。
前回、逃げられちゃったのはそういう事だったのかなと思って積極的にならないように距離置いてましたー。
でも、さっきの話聞くとそういう訳じゃなさそうね?」
Aに近づいて軽く抱きしめる。
目線を合わせて、ふふっと笑う。
『あ、ちょっと!』
「なにー、さっきはAちゃんから抱きついてきてくれたのに。」
『な、流されませんよ!
虫さんにもほかの子に気があるんじゃないかって…』
「ん?虫さん?」
あ、っと口を噤む彼女。
なぜ今メンバーの名前が出てきたんだ。
しかも、しれっとあらぬ疑いをかけられてる。
「Aちゃーん、その話詳しく聞きたいなー。」
わ、私は別に…と逃げるように目線を外す。
「Aちゃんは虫さんのことは信じるのに彼氏のことは信じてくれないみたいだしー
俺がどんだけAちゃんの事が大切で愛してるか教えてあげないとね。」
てつやがAにゆっくり近づき、照れてる彼女の手を取る。
すると、Aは困ったような恥ずかしがっている表情でこちらを見つめた。
『お、お手柔らかにお願いします…。』
今まで逃げてた子がこんな事言うー?
健気だし可愛すぎるでしょ…
彼女の思わぬ発言にこちらまで照れてしまいそうになる。実質、照れてた。ちょっとAから顔を逸らして見えない所で思わずくぅーー!!ってしちゃったもん。
「俺、こう見えていっーーぱい我慢したんだよ?
全部受け止めてもらうね。」
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作成日時:2021年2月22日 8時