|(としみつ、てつや) ページ28
もぐもぐと美味しく食べ終えAは幸せそうな顔をしていた。
『美味しかったです、ありがとうございました。』
としみつに笑顔を向けるとじっとこちらを見つめている。
『どうかされましたか?』
「付いてますよ、ここ。」
としみつは自分の唇の左側を指す。しかし、彼女は逆の方を触って拭おうとしている。
Aの様子にふふっと笑みがこぼれる。
としみつの指が唇の端に触れ、優しく拭われる。
「全く…おてんばさんだな。」
と言いながら彼女から拭って、
自身の親指に付いたソースを舐める。
その仕草が何だか普段のとしみつくんより大人っぽく見えて見惚れてしまう。
「ん、なに?」
彼に気付かれて咄嗟に顔を背けて
何でもないです…!!と返す。
でも、見逃してくれなくて顎を掴まれて強制的に向かされる。
『あ…!!』
先程とは違いAの下唇をゆっくりなぞる。
「ここ触られんの好きなの?
それとも心奪われちゃった?」
身長差で見下ろされ楽しそうにニヤニヤした顔でこちらを見つめる。違うともはっきり言えず恥ずかしいのに顔も背けられないままでいると
二人の間に割って入る。
てつや
「はいはいはい、
ちょっとイチャつきすぎやしませんかねー!」
としみつ
「ごめんなさいねー、
てつやが怒りながらたべてたからー。」
食べてねぇよ!!といつものツッコミが入る。
「あと、俺イチャイチャしてただけじゃないからね!
ちゃんとヒントも出しましたー。」
と言って選手交代をするように、としみつとてつやの座る位置を交換する。
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作成日時:2021年2月22日 8時