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「 おれたちさ、」
「 …? 」
「 まわりから、どんな風に見られてんやろね 」
右の口角を上げながら、聞いてきた藤井くん。
「 …さ、さあ、」
「 ふふ、やっぱカップルかな 」
にこにこしとる藤井くん。可愛い。((
耐えられんくて、話を変えた。
「 あ…あそこのカフェ…! 」
おしゃれなカフェを発見。と思ったら、
「 ん?どしたん? 」
「 え…いや… 」
看板には、「カップル限定」の文字。
「 入ろ 」
「 え 」
「 ふふ、」
藤井くんが、私の左手をとった。
「 … 」
……え?え!?
自分の左手をおそるおそる見て、我に返る。
「 …ふ、藤井くん…? 」
「 流星って呼んでや 」
「 む、むりむり…! 」
お店に入る前に立ち止まって話し始めた。
手はつないだまんまで、すごくはずかしい。
「 流星って呼んでくれな、入れへん 」
「 …りゅ、りゅうせ、くん… 」
「 へへ、許す 」
藤井くんは嬉しそうに笑うと、歩き始めた。
「 いらっしゃいませ!
お部屋ご案内いたします〜 」
お、お部屋…?
「 この店、ぜんぶ個室らしいな 」
「 え…、ほんまに… 」
お店の中は、めっちゃおしゃれやし、
落ち着く雰囲気やのに、個室とか考えたら心臓バクバク。
「 ごゆっくりどうぞ〜 」
個室の中に、ふたり用のソファーがあって、
あとテーブルと、小さいテレビ。
「 緊張しすぎやで 」
がちがちになった私の顔を覗き込んで
私は、もっと緊張してしまった。
「 まあ、座ろうや 」
ソファーも、置いてあるクッションもふかふか。
「 わあ… 」
「 ふっかふかやなあ、」
藤井くんとの距離が近すぎて、
「 …な、なんか飲む? 」
はずかしいからメニューに目をやった。
「 Aちゃん 」
「 …ん? 」
「 可愛すぎて、おれ死にそう 」
「 …え? 」
「 Aちゃんがかわいすぎる 」
「 な…なに言うてるん 」
「 Aちゃん、おれとおるといっつも緊張してるけど
おれもめっちゃドキドキしとる。」
「 …うそだ 」
「 手かして 」
藤井くんが私の手を自分の胸に誘導した。
「 ……心臓そっちちゃうよ 」
「 あ、」
「 ふふ、」
「 どう?わかる? 」
「 …ほんまや 」
期待しちゃうようなこと、せんといてよ
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ぴょん(プロフ) - え、もう、キュンキュン半端ないです。いきなり失礼しました笑 はじめまして!…読者です笑 読んでたらほんまに死んでまうんちゃうかなってぐらいですね笑(語彙力なくてすいません汗) これからも作者様のペースで更新頑張って下さい!応援してます♪ 長文失礼しました。 (2018年4月22日 9時) (レス) id: 8bd8888ba5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りらの x他2人 | 作成日時:2018年3月11日 17時