▽ ページ40
善逸がいなくなったあと、私は何かの糸が切れたように
『…うわぁぁぁぁぁん!!!』
大泣きした。泣いても泣いても涙は止まらなかった
「A…」
お母さんは背中をさすってくれるけどそれでも涙は止まらなくて
『寂しいよぉぉ…』
本音がポロポロと溢れて来た
彼の前で言えなかったことが
今となって出てくる
善逸に、伝えればよかった
寂しいって、行って欲しくないって
大好きだよって
何で言えなかったんだろう
私は悔やんだ
___パシャ
乾いた音がした方を見ると
『…お父さん!!』
お父さんから泣いてる姿をカメラに収められた
「A、泣き止んだよ」
『あ、』
お父さんに言われて涙が止まっていることに気づいた
「大丈夫だよ、きっといつかまた会えるよ」
「そうよA」
両親に頭を撫でられた
『…うん、』
「じゃあ…家に帰ろうか」
お父さんの一言で、私は両親と手を繋いだ
金木犀の甘い香りが___辺りに漂っていた
5人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ミユモン | 作成日時:2021年10月24日 21時