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そして___引越し当日の朝




善「やだぁぁぁぁぁ!やっぱり離れたくないよぉぉぉぉぉ」




善逸は大泣きしていた




「コラ善逸!!いい加減泣き止まんか!」




善「いやだぁぁぁぁぁぁぁ!!」




彼のおじいちゃんに怒られてもずっと泣いていた





『善逸…』



彼の泣いてる姿を見て心がズキッと傷んだ



私も泣きたいけど___泣いたら彼を困らせちゃうかもしれないと思ったから




私は泣かなかった。我慢した。











でもやっぱり時間は止まってくれなくて




「善逸と仲良くしてくれて…どうもありがとうございました」



とうとうお別れの時間がやって来てしまった




「いえいえ、こちらこそ娘と仲良くしてくれて…」




お母さん達が話してるときも、善逸はビービー泣いていた




『善逸…?』



私は、彼の隣に行った




「Aぢゃあああん…寂しいよぅ…」



涙声になっていて、あまり上手く聞き取れなかった




『大丈夫だよ善逸…きっとまた会えるから』




私も寂しいのに、寂しいって言えなかった




とことん素直になれなかった






私が背中をさすると、彼はぐすんと言いながらも少し落ち着いた





「それじゃあ…善逸、行くぞ」




お母さん達が話し終わったみたいで、本当にお別れの時間が来た




善「…うん」




彼が車に乗り込もうとしていた





『…善逸!!』



私が大声で彼の名前を呼ぶ



『バイバイ!また会おうね!』



大きく手を振ってみせると




善「Aちゃん、バイバイ!」




少し涙目だったけど___笑って大きく手を振ってくれた




車のエンジン音が鳴ると




そのまま___走って行った










車が見えなくなるまで、私はずっと目に焼き付けた





彼の笑顔が___頭から離れなかった

▽→←▽



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作者名:ミユモン | 作成日時:2021年10月24日 21時

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