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「ほら、これとか懐かしいでしょ?」
『うわ!懐かしい〜』
友達とツーショットで映ってる写真を見ながら
あんなことあったな〜なんて
記憶がよみがえってくる。懐かしいなぁ本当に
『泣いてる写真とかヤダ、何これ』
写真を漁って見てると、私が大泣きしてる写真を見つけた
「あ〜、これね引越しした子がいてその後撮った写真なのよ。ずっと大泣きしてたんだから〜確か、名前は…」
えっと〜、と言いながら何かを思い出してる様子
そんなお母さんを置いて、次の写真に手を伸ばそうとしたとき
『え?』
私はその体勢のまま止まった
『これ…』
見覚えのある場所に、私ともう1人
『嘘でしょ…?』
金木犀が咲く公園で
金色の髪の毛をした男の子が
私の隣に並んでた
「あー!そうそう、その子だ」
お母さんが懐かしいね〜って言いながらその写真を手に取った
「名前はね、善逸くんだっけな。Aとよく一緒に遊んでて…お互い好きだったのかな?だから、善逸くんが引っ越したとき、すごく泣いてたのよ」
お母さんのその言葉を聞いて___
あの頃の記憶を___思い出した
全部、全部
鮮明に___蘇った
「Aによく、くっついていて可愛かったのよ〜。善逸くん今頃何してるかなぁ」
『…お母さん、ちょっと出掛けてくる』
「え?」
お母さんが後ろから何か言ってたけど
近くに掛けてあった上着を手に取り、家を出た
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作者名:ミユモン | 作成日時:2021年10月24日 21時