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ページ33

『まだ…ここにいたい。私のことなんて心配しなくていいの、』





思わず涙声になる





善「Aちゃん…」





善逸のことを困らせてるのはわかってる





わがままでごめんなさい…





でも今日くらいは…わがままでいたいの







善「でも…こんな寒い中外にいたら風邪ひいちゃうでしょ?俺は風邪ひいていいけどAちゃんが風邪ひいたら俺が悲しいの。」





まるで小さい子供をあやすように、私の頭を撫でながら優しく微笑む善逸





あぁ、その顔がずるい___




余計に離れたく無くなるじゃん





善「それと…会うのは今日が最後じゃないし」




『善逸…』




それはまた会いたいって解釈していいの?




期待しちゃって…いいの?





善「だから、そんな寂しそうな顔しないで?」




『…うん』




私が小さく返事すると頭をわしゃわしゃと撫でられて、ちょっと!と大きな声を出した




善「えへへ、それでこそAちゃんだよ」





何それ、なんか私がいつも怒ってうるさいみたいじゃん。




『…もう』





でも笑顔になる私も私。すぐ許しちゃう甘い私も悪いの





善「ほら、本当に暗くなっちゃう。そろそろ帰ろう?」




『…そうだね、帰ろう』




次は…私も帰ると言った







少し歩くだけで、公園の出口に着いた






…早すぎるよ





善「…じゃあね、Aちゃん」




柔らかい笑みを浮かべて手を振る彼




『…バイバイ、善逸』







私も小さく手を振り返すと、ふふって優しく笑う




善逸が歩き出して、段々と背中が小さくなっていく





でも、何歩か歩く度にこちらを振り向いて大きく手を振るから私も思わず笑って大きく振り返した





繰り返しているうちに___善逸の姿が見えなくなった





善逸がいなくなった公園で私は







『好きだよ…大好き、善逸』





涙をひとつ零した

▽→←▽



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作者名:ミユモン | 作成日時:2021年10月24日 21時

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