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「…ね、A。」
『ん?どしたの、奈々未。』
「……夢って、あるの?」
え…唐突に何聞いてんだ私。
聞きたかったことと全く違うことが口から飛び出した。
あたふたしている私に向かってAは首を傾げて、笑った。
『……あんまり、ないかな。』
その笑顔は、すごく悲しそうに見えた。
…追求するの、やめよ。
たった一つのAへの質問を心に仕舞い、私は先を歩くAの元へ走った。
伊藤side
『おやすみ奈々未。ゆっくり休んで。』
奈々未と別れて自室に入る。
とてつもない疲労感から私はドアに背をつけたまま座り込んだ。
ゆっくりと細々と息を吐く。
『夢、かぁ…』
奈々未に問われたこと。
あんまりない…ってほんと、何言ってんだろ。
自分の馬鹿さ加減に自嘲を零して、立ち上がった。
…夢なんて、ない。
夢の前に私は、現実を見なければならない。
『…あの子たちは、私が守る。』
密かな決意を胸に、私は部屋を出た。
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作者名:そら | 作成日時:2022年10月1日 16時