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ホテルに着くとAはなかなかバスから降りてこず、みんなが降りた後にゆっくりと降りてきた。



『あぁ、ここやったんや。いいところだよ。』

「A泊まったことあるん?」

『仕事で何回か、ね…
地方組のために用意してくれたと思うと、すごいな。』

「なんでそんな他人事なん〜?」

『私、今日多分ここ泊まらんし…w』

「え、A泊まらへんの?!」


そう言ってAの肩を掴むさゆりん。
そんなにグラングランしたらA死んじゃうって…
Aは手でさゆりんを止めてから軽く笑った。



『私、これから仕事あるからさ。前の事務所の方との契約の話とかマスコミの対処とか…色々考えなきゃいけないこともあるしね。』

「このホテルに帰っては来ないん?」

『んー…元々そのつもりはなかったけど…
明日のスタジオここからの方が近いから…ここ泊まろうかな。』

「ほんと?じゃあ、私ロビーで待ってる。」

『え?!大丈夫だよ、遅くなるし。疲れてるでしょ?』

「…それはそうだけど、Aのこと待ってたい。」

『私としては寝て欲しいけど…じゃあ、待てそうなら待っといて。』


Aは私にそう告げると手を振って、車に乗り込んだ。
車の窓を開けてふらふらっと手を振るA。
どこかに行ってしまいそうで、感じたことのない不安感を覚えた。

変われない私→←_



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作者名:そら | 作成日時:2022年10月1日 16時

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