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第一章 刹那 ページ2
コンコン
「 失礼します。」
暗く、陰湿な雰囲気が漂う会議室
中にはわたし以外にひとりしか人物はいなかった。
「 どういたしました？城戸司令。」
怖い顔で座る城戸司令の向かいに立つ。
眉間に深い皺を刻み、
鋭い視線をこちらに寄越す。
「 その質問は答えが分かっている上での挑発か。」
「 まさか。そんな意地汚いことはしませんよ。」
にっこり
それでいて威圧的な笑みはきっと、
先程のことばとは大きく矛盾しているのだろう。
「 そうか。」
城戸司令のそのことばは、
無表情に見えて、
呆れているようにも見えた。
「 それでは要件を手短に話そう。」
まっすぐに目を合わせる城戸司令に、
微かな安堵と多少の憂いを感じた。
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作者名：おべ | 作成日時：2019年10月6日 10時
