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ごじゅういちわ ページ12

貴「そう、ですね...」



静寂の中響く心電図の音が、アオちゃんが生きてるってことを示していた。


しばらくして、看護師さんは口を開いた。


看護師「...あなたは、谷原さんのお友達?」



...そこには触れてほしくなかった。



貴「まあ...そうですね。言えば..."元"友達です」



私の答えに驚いた看護師さんは、天井を見上げたあと、小さく「そうですか...」と、呟いた。



看護師「まぁ、大変ですよね...」



何もかもを知っているような口ぶりで同調されて、自分でも少し苛立つのが分かった。


あなたには何が分かるの?



今までの私の辛さ、寂しさ。


何もかもが。





...これ以上考えても何も変わらない。


看護師さんはそんなつもりで言ったんじゃないから




貴「私、帰ります」



看護師「分かりました。また来てあげてください」



貴「はい...では。」



部屋の扉を開けて、閉める。


当たり前の行動なのに。いつもしているのに。



扉は鉛のように重く感じた。




ふぅ...、と何故かしらため息をつくと、パタパタと莉犬くんが走ってきた。



り「どう...だった?アオちゃん...」



貴「...意識不明、骨折が幾つか。でも、息はしてるよ」



どうやら莉犬くんは私に気をつかって、近くの広間で待っててくれたみたい。


り「そっか...」


そう言って、莉犬くんは私の頭を撫でた。



いつもなら興奮するものの、今日はその行動が安堵に繋がった。



私の目からは涙が溢れ出した。



貴「どうしよう...アオちゃんが...アオちゃんがっ...しん...じゃったら...っ!!」



貴「私っ、私...っ」



り「きっと大丈夫。...あのね、奇跡っていうのは起こるものじゃなくて、起こすもの。」



貴「...え?」



り「だから、願っとこ?アオちゃんの目が覚めるように。俺はずっと、Aのそばにいるから」



貴「ありがとう...」


.

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Kochine(プロフ) - ゆきのさん» ありがとうございます!めっちゃ嬉しい!!とりあえず頑張ります。これからもちょくちょく見てくれれば嬉しいです! (2019年3月27日 8時) (レス) id: 6c2499acce (このIDを非表示/違反報告)
ゆきの - 続きが楽しみですっ!めっちゃ私好みです!更新頑張ってください! (2019年3月26日 15時) (レス) id: f9e1de5cb4 (このIDを非表示/違反報告)
Kochine(プロフ) - えまさん» そう言って頂いて本当にありがとうございます!ぶっちゃけ一番嬉しい言葉かもです笑 (2019年3月23日 19時) (レス) id: 6c2499acce (このIDを非表示/違反報告)
えま - すごい好きですッッ (2019年3月23日 12時) (レス) id: cff771ce3c (このIDを非表示/違反報告)
Kochine(プロフ) - 鈴さん» ありがとうございます。更新速度が遅くなってる気がするのでこれからも頑張ります!絵は小さい頃から好きでした、毎日ノートに落書きしてますw← (2019年3月20日 21時) (レス) id: 6c2499acce (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こちね | 作成日時:2018年11月12日 18時

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