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「 まままま、万次郎くん…ッ!助けてぇ…ッ!」
「 んだようるせぇな 」
「 く、蜘蛛…ッ!!!蜘蛛が、蜘蛛が、いるッ!」
一人暮らしの宿命、虫と戦うこと。
わたしは無理なので万次郎くんに退治してもらってる。
キッチンで蜘蛛を見つけたわたしは万次郎くんを呼ぶと
ダルそうに『 なんだよ蜘蛛かよ 』って頭をがしがしかきながらそう言ったこの子は、
素手で蜘蛛を指に乗せるとそのまま、
わたしの方へ、……ッ!?わたしの方へッ!?
「 ちょ、っとまって…ッ!!こっち来るなッ!!」
「 へえ、おねーさん蜘蛛嫌いなんだあ 」
「 嫌い!!!万次郎くんも嫌いになる!!」
「 あ?今なんつったオマエ 」
ピキッ、とおでこに怒りマークが現れた。
蜘蛛をティッシュで潰した万次郎くんがゆっくりとわたしに近づいてくる。
その前にそのティッシュ捨ててよ…ッ!
「 で?オマエ今なんつった?」
「 蜘蛛が、嫌いッ…!」
「 ちげぇよその後だっつってんだよ 」
「 万次郎くん嫌いになる…?」
わたしがそう言えば分かりやすく怒ってるオーラが、
ふわっ、てこの子の周りから感じられる。
えっと、そう、ウソですウソ。そう!ウソです!!
「 オマエさぁ、オレがいねぇとダメなくせに何言ってんの?オレが嫌い?は?」
「 ウソです!!!!」
思いっきりそう言えば、手に持っていたティッシュをゴミ箱に入れて、
にんまりと笑って、『 だよなっ 』って。
その笑顔が怖いんです。
「 万次郎くんいねぇとなんもできねぇもんな 」
「 調子のんなちびっ子!!」
「 あ?もう一緒に寝てやんねぇ 」
「 ッ、い、いいもーんだッ!!!」
強がるわたしも、ばかだなあ、と。
「 あ、蜘蛛 」
「 ひい…ッ!!どこ…ッ!?」
「 あ、消えた、わあ、夜怖いね 」
「 う"…ッ、万次郎くん、」
「 だってどこいったかわかんねぇんだよ、うっわこわ 」
それだけ言って帰ろうとする万次郎くんに思いっきり抱きつく。
「 えっ、か、帰るのッ!?え、万次郎くん…ッ? 」
「 うん帰るけど 」
「 きょ、今日もほら、お泊まりしてこ?」
ぎゅう、と抱きついてこの子に言えば、
『 ふは 』って、バカにされるように笑われた。
「 蜘蛛、ウソだから 」
「 は?」
「 仕方ねぇな、今日も一緒に寝てやるよ 」
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一匹の虎 - サイコウ (2021年11月28日 15時) (レス) id: 04b80a02c7 (このIDを非表示/違反報告)
はるち(プロフ) - 推しを眺めるような目で見ます…/// 読んで倒れそうになりました(ヤバい人)(o^^o) 最新頑張って下さい!!!!!! (2021年10月21日 6時) (レス) id: ce06c12ef4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆた(プロフ) - 凛月さん» わあん愛して愛して() (2021年10月21日 0時) (レス) id: acb47aa965 (このIDを非表示/違反報告)
ゆた(プロフ) - 厨二病兼ねた魔法少女Aさん» ありがとうございます!!頑張りますっ!! (2021年10月21日 0時) (レス) id: acb47aa965 (このIDを非表示/違反報告)
ゆた(プロフ) - ち ゆ。さん» ちゆちゆ( ; ; )嬉しいようありがとう( ; ; ) (2021年10月21日 0時) (レス) id: acb47aa965 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆた | 作成日時:2021年10月20日 0時