松野千冬の好きな人。

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■ side . 千冬






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『 場地と付き合っちまえ、ばぁああか 』






俺の可愛い彼女がそんなことを言い出した。

理由は分かる。
場地さん場地さんの俺にヤキモチ妬いたんだろ。


はあーあ、くそ可愛い、早く帰って抱きてぇな。




そもそも俺じゃなくていいの？
俺じゃねぇと満足できねぇよ？
ヨガってるお前は俺のモンだろ。




なんて言いたいことは山ほどあるけど
とりあえず彼女が可愛いこと言うから、

しばらくの間、付き合ってやろうって思ったんに。






「 そ、そんなの分かんないじゃんか！」






それにちょっと、ぷっつーーんってキレた。



あ？


お前は俺じゃねぇと満足できねぇの、

俺の肯定文に対して、分かんねぇ？



お前何言ってんの。






「 あっそ、んじゃお望み通り場地さんと付き合うわ 」






俺に反抗とか、くそ可愛いけど何年もはえーわばか。


お望み通り、そう言ってやれば
少し焦る彼女の表情(かお)が目に映る。



だってお前、俺のこと大好きだもんな。

俺から離れられねぇもんな。



それをわかってる上での発言。




俺ってもしかして、性格悪い？
好きな子ほどいじめたくなるタイプ？



なんて考えてた矢先、






「 千冬なんか！！嫌い！！！絶交！！！！」

「 なんとでも言ってろ、ばーーーーーか 」






鞄を持って教室を走りながら出ていった。


そんで、名前呼び、抜けてねぇけど。

あーあ、可愛い。
いじめすぎたかもなあ、反省とかしてねぇけど。




思わず頬が緩めば、

『 お前なあ、』

って場地さんの呆れた声が耳に入る。






「 いじめすぎだろ 」

「 見ました？可愛いんスよ、俺の彼女 」

「 まァ、クラスにも狙ってるヤツらいるけどな 」

「 は？誰っスかそれ、今すぐぶちのめす 」






こちらもこちらで彼女さんが大好きなのです。








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