検索窓
今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:1,046 hit

ページ3







つい最近まで、吐く息が白かったのに、

気付けばコートも薄手になっていた。

桜並木を眺めながらバスを待つ。

大学二年生。この町に来て二度目の春だ。







「A!!おはよ」

「あ、ソクミン!おはよ」



急いできたのか、彼の髪は乱れていた。

彼は同じ大学で、私の友人だ。






「髪、凄いことなってるよ」

「え、嘘。バス間に合わないと思って走ったからなぁ」



あちゃーと言わんばかりの顔で、はねた髪の毛を手で抑える。



「んー、ちょっとかがんで、直すから」

「ん、これくらい?」



むかつくが彼は背が高い。

まぁ、大学で王子と騒がれている、ウォヌくんとミンギュくんにはかなわないだろうけど。


私の目の前に来た頭にそっと触れる。

彼の髪を指で梳いて、はねを落ち着かせてあげる。

うん、大分いいかな。




「いいよ」

「ありがとう、A」



彼はきっと、その笑顔で何人もの女の子を落としてきたのだろう。

それくらい、彼の笑顔はまぶしい。


まぁ、私がソクミンに恋に落ちることはないんだけれども。






春の暖かい風と共にやって来たバスに私たちは乗り込む。






「ほんと、バスが今日遅れてくれてよかった」

「遅れてなかったらソクミン、講義間に合わなかったね」




この時間帯のバスは人が多いが、

今日は奇跡的に席が空いていたので座ってゆっくりする。




バスに揺られながら、窓の外を眺めた。

あれ、あそこに空き缶が捨てられている。

悪いなぁ。

少し歩けばコンビニのはずだから、そこで捨てればいいのに。









え、今……。なんで?

私の見間違い?









4→←2



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (3 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
5人がお気に入り
設定タグ:SEVENTEEN , ホシ , ジョシュア
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:雑食系・歩坂 | 作成日時:2017年11月26日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。