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変な女、そう言われてスクール水着で行ける訳もなくセンス皆無な私は兄達の素晴らしいセンスを借りる事に。
特に竜胆くんは身に付けるものだったり髪型だったりのこだわりが凄い。
蘭くんのは別の意味で凄かった。一緒に美容室に行った時なんて普通カタログや、写真を見せてこんな風にと美容師さんにお願いするものだと思っていたのに
蘭くんは、抽象的な、それ誰がわかるのですか?と絶対竜胆くんツッコミたくなるような注文の仕方をしていたからだ。
それに比べて私は、毛先整えてください、前髪を眉下でお願いします。
これで終わってしまうのだ。たかが水着、されど水着。春千夜さんは優しいからそのままでいいと言ってくれたけれど
よくよく考えると恥をかかせてしまうかもしれないと思うと買うしかないと思ってしまった。
「兄貴、絶対露出無しな」
「わかってるっての」
兄達が真剣に考えてくれている中、私も吟味して見ていると私は卒倒しそうになってしまう。
何故なら、何故こんなにも布面積が少ないのか、これを世の女の子は平気で着ているのかなんて考え始めたら止まらなくなってしまったからだ。
こんなに露出するくらいならやはりスクール水着にプールの中でも来ていいパーカーなどを羽織った方がいいのでは無いかと思い始めてくる。
「A!これどうよ」
「……竜胆くん…」
「おい、顔真っ青じゃん、どうした?具合悪いか?なんかされたか?俺がぶっ飛ばしてやるから、話してみ??」
こんなに心配してくれる竜胆くんに申し訳ないも思いながら話すと竜胆くんはスクール水着の危険性について私に話し始めた。
学校推奨の水着の何が危ないのかと思いながら聞いていたのだけど
竜胆くん曰く、大人が着てるスクール水着はやばい大人を引き寄せると言っていた。
全然理解が追いつかなくて困ったけれど竜胆くんが真剣に話しているから大人しく聞くことに。
「俺の為に水着選んでんの?A」
「っわ…!春千夜さ…」
「しー。あのクラゲに見つかんねぇように来たのにバレたらめんどくせぇだろ?」
竜胆くんが少し私から離れた瞬間に私の背中には暖かい体温がして私の頭に顎を載せられた。
それが春千夜さんじゃなかったら悲鳴ものだけど、春千夜さんの心地よい声が聞こえて振り返ると本当に春千夜さんで驚いてしまった。
「偶然、ですか?」
「偶然じゃねぇって言ったらお前、俺から逃げんの?」
そう言いながらニヤニヤ笑う彼。
これは私がきっと、逃げないと答えるのがわかっているからで
そんな私の気持ちを春千夜さんがどう思っているのか知りたい。
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マニ。(プロフ) - もむさん» ✉️。この作品凄く面白いです! (1月14日 11時) (レス) id: 4c65165166 (このIDを非表示/違反報告)
もむ(プロフ) - じろにゃん★さん» ありがとうございますー!!!頑張りますね!これからもよろしくお願いします!! (1月10日 22時) (レス) id: 4f36815b2b (このIDを非表示/違反報告)
もむ(プロフ) - うさこさん» あぁぁぁぁぁ……!ありがとうございます!!そんな!嬉しすぎる……!本当にありがとうございます!お返事遅くなってしまいすみませんでした……!!!続き頑張ります!!これからもよろしくお願いします!!! (1月10日 21時) (レス) id: 4f36815b2b (このIDを非表示/違反報告)
じろにゃん★ - 続きを楽しみにしてます! (1月8日 16時) (レス) id: 2ad09e2f31 (このIDを非表示/違反報告)
うさこ - 完璧すぎる…(;;)続き待ってます(´;ω;`)!! (1月5日 22時) (レス) @page48 id: d68f8df98a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もむ | 作成日時:2023年10月24日 13時