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｢わ、私…蘭くん達に怒られちゃいますね｣
｢それ、ニヤけながら言うセリフじゃねぇだろ｣
春千夜さんの言う通り、私の表情筋は只今職務放棄しています。
兄二人が心配することが容易に想像出来てしまうのに、それでも今この状況を楽しく幸せだと感じているからだ。
まさか、会いたいと言ってくれた後にお出かけに誘ってもらい
適当な服で春千夜さんとお出かけ？そんなこと出来ないと家に帰りたいと伝えたのだけど、彼はそれを許してはくれなかった。
ただのワンピースを着ているだけなのにも関わらず、その格好が良いと言って私の目の前に手を差し出してくれる彼の手を私は迷わずに取ったのだった。
＿＿＿＿そして今、私は春千夜さんの車の助手席に恐れ多くも乗車させていただきます。
｢A、クラゲか三つ編みに電話かけろ｣
｢え？｣
｢いいから｣
さすがに心配をかけてばかりでは兄に愛想尽かされる、そして春千夜さんが蘭くん直々お説教という名のゲーム相手にまたなってしまうと思っていた私は、蘭くんに春千夜さんとお出かけしてきますとメッセージを打っていたのだけど
春千夜さんが、早く電話をかけろと言うので蘭くんに電話をかけて渡す。
｢Aー♡｣
｢…お前ワンコールで出んのかよ…｣
｢あ？なんで俺の可愛いAのスマホからマツゲチャンのこえがきこえるんだろーな？｣
ハンドルを握り直して私のスマホを肩で挟んで通話する春千夜さんの横顔に見蕩れてしまう。
私があまりにも見ているからか、一瞬だけ私を横目で見るとﾆｨｯと口角を上げてまた前を見ながら運転に戻る春千夜さん。
｢Aのこと、借りる｣
｢だめー、お前何するかわかんねぇし｣
｢何もしねぇ｣
｢全然説得力ねぇし。キス未遂マツゲ｣
春千夜さんの言葉しか聞こえなくて会話の内容はさっぱり分からないから、私はただ黙って彼の横顔を見つめていることしか出来ないのだけれど
｢…夜10時迄には家に送る、手も出さねぇし、泣かせねぇ。だから、貸してくれ｣
春千夜さんが兄にそんな態度をすると思わなくて驚いてしまった。
蘭くんも驚いているのではないだろうか。
彼なら、つべこべ言わず貸せよというタイプなのにと。
蘭くんが彼にどんな返答をしたのかは分からないけど
｢ん、終わったぞ｣
｢ら、んくん、何て…｣
｢一応、いいってよ｣
生まれてからずっと男性という名の生き物は近づくことすら許さなかった兄が承諾するなんて思わずに思わず驚いてしまった。
｢仕方ねぇから安全運転してやる｣
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マニ。(プロフ) - もむさん» ✉️。この作品凄く面白いです！ (1月14日 11時) (
レス) id: 4c65165166 (このIDを非表示/違反報告)
もむ(プロフ) - じろにゃん★さん» ありがとうございますー！！！頑張りますね！これからもよろしくお願いします！！ (1月10日 22時) (レス) id: 4f36815b2b (このIDを非表示/違反報告)
もむ(プロフ) - うさこさん» あぁぁぁぁぁ……！ありがとうございます！！そんな！嬉しすぎる……！本当にありがとうございます！お返事遅くなってしまいすみませんでした……！！！続き頑張ります！！これからもよろしくお願いします！！！ (1月10日 21時) (レス) id: 4f36815b2b (このIDを非表示/違反報告)
じろにゃん★ - 続きを楽しみにしてます！ (1月8日 16時) (レス) id: 2ad09e2f31 (このIDを非表示/違反報告)
うさこ - 完璧すぎる…(；；)続き待ってます(´；ω；｀)！！ (1月5日 22時) (レス) @page48 id: d68f8df98a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もむ | 作成日時：2023年10月24日 13時
