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「なんなのお前、俺の堪忍袋頑丈なのに切れそうなんだけど」
「蘭の方は頑丈だろうけどお前は絶対ぇ貧弱だろ」
「アーアニキ、俺コイツぶん殴っていい?」
こうなってしまった原因は私にあって、三途さんは全く悪くないのにまた喧嘩の標的にされてしまった。
私を抱きしめながら寝てしまった三途さんの息遣いに体温に、三途さんのいい匂いが鼻腔を擽って私の脳内が安心を覚えると、そのまま私も夢の中に旅をしていたようで
起きたら私は三途さんと、泣いてる竜胆くん、それを宥める蘭くんに見られながら起きた。
____三途さんの膝の上で。
意味がわからなくて、私の寝相がそうしてしまったのかと直ぐに謝ると三途さんは優しいから許してくれた。
「やりすぎんなよー竜胆。Aはこっちで蘭ちゃんと遊ぼーな?」
「え?い、いいの?止めなくて」
しかし竜胆くんは泣きながら怒ってしまって、上記の状況に至るという訳だ。
蘭くんに止めなくていいのかと問いかけてもニコニコしながら大丈夫、としか言わなくて不安になってしまう。
竜胆くんは腕っ節も強くて、趣味が筋トレだ。
三途さんと体格が違いすぎるし、本当に喧嘩してしまうなら三途さんが負ける未来しか見えない。
私の寝相のせいで彼が負傷するのは彼にとって理不尽の塊だろう。
私も彼がボロボロに負傷するところは見たくなくて、不安な顔をしながら蘭くん…と呼ぶと、蘭くんはうっ。と声を出して諦めたような表情をする。
「お姫様の仰せのままに」
「蘭くん…!」
「止めてやるから、その代わり明日は蘭ちゃんとデートな?」
「…!ありがとう、蘭くん」
そして私の頭を撫でると、恐らく外で喧嘩をしている2人を止めに行ってくれた。
竜胆くんも三途さんも怪我してませんようにと願って待っていると、竜胆くんの怒った声が家に響いてきて玄関に駆け寄る。
そこに居たのは頬を腫らしている、竜胆くんと三途さん。
あまりにも痛そうで2人の頬にふれると、竜胆くんが小さくごめん。と呟いた。
「また心配な顔させてごめんな、A」
「…悪ぃ」
「うん。竜胆くんも、三途さんも、お互いが痛くなってしまうから、もうしないで」
そう言うと2人は静かに頷いてくれて、やっぱり2人は少し似てるなと思いながら
2人の手当をする為に常備している湿布を取りに行った。
三途さんには後できちんと謝らないと、そう思いながら。
そして蘭くんがあまりにも怪我を負っていないのが不思議でどうやって2人を止めたのか聞くと一言
「ん?今ここで暴れるぞって言った♡」
そう言ってて、一言で喧嘩を止められる蘭くんがすごいと思った。
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マニ。(プロフ) - もむさん» ✉️。この作品凄く面白いです! (1月14日 11時) (レス) id: 4c65165166 (このIDを非表示/違反報告)
もむ(プロフ) - じろにゃん★さん» ありがとうございますー!!!頑張りますね!これからもよろしくお願いします!! (1月10日 22時) (レス) id: 4f36815b2b (このIDを非表示/違反報告)
もむ(プロフ) - うさこさん» あぁぁぁぁぁ……!ありがとうございます!!そんな!嬉しすぎる……!本当にありがとうございます!お返事遅くなってしまいすみませんでした……!!!続き頑張ります!!これからもよろしくお願いします!!! (1月10日 21時) (レス) id: 4f36815b2b (このIDを非表示/違反報告)
じろにゃん★ - 続きを楽しみにしてます! (1月8日 16時) (レス) id: 2ad09e2f31 (このIDを非表示/違反報告)
うさこ - 完璧すぎる…(;;)続き待ってます(´;ω;`)!! (1月5日 22時) (レス) @page48 id: d68f8df98a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もむ | 作成日時:2023年10月24日 13時