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「おはようございます…!」
職場の人はいい人ばかりだ。
小さい私の声も絶対拾って挨拶をしてくれる。
私がもっと、兄みたいに社交的なら…と思ってしまうけれど
兄にそれを伝えると、2人は揃って変わらなくていいと私を大説得。
何気なく言ってみた言葉がここまで大事になるとは思わなかった。
「A先輩、おはようございます!」
「あ、花垣さん…!おはようございます」
太陽みたいに笑って私と仲良くしてくれる後輩の花垣日向さん。
先月結婚して幸せいっぱいの彼女は本当に幸せそうで凄いなぁと思う。
先輩はお相手いるんですか?と聞かれて
まさか、兄に交際を邪魔されますとか、兄の妨害で半ば諦めてます。なんて言えなくて
25にもなって恥ずかしいけれど、好きな人っていうのが分からないからと返事をしてしまったのに
花垣さんはフワッと笑うと、きっと先輩に愛を教えてくれる王子様に出会えますよ!って言ってくれるほどに彼女はいい子すぎる。
「灰谷さん、これを○○商事さんに持って行ってくれるかしら??」
「あ、はい。お任せ下さい」
書類を持って、少しだけ日差しが強い中歩いていると事件は起こってしまった。
いや、起こってよかった。
「おねぇさん、スーツ可愛いねぇ」
「…えっ、と…」
現在時刻10:30。ど平日。
こんな日にスーツの女をナンパするなんて非常識な人、何処にいるんだと思いながらも困ってしまう。
「お姉さんさ、灰谷兄弟って知ってる?」
はい、兄です。って答えちゃいけないと蘭くんに言われていた
そうやって声掛けてくるやつは大体負けた逆恨みでお前に近づく屑だって教えて貰っていたから。
だから、いつも通り知らない人ですって言って逃げようと思った。
兄達より怖いかって言われたら、怖くは無いけれど私は護身術も何も習っていない本当にただの女だから自分を守るすべがない
早くこの場から去りたかった。
それなのに、嘘ついてんじゃねえとか大声で叫ばれて腕を掴まれてどこかに連れて行かれそうになったのは流石に怖くて
蘭くん…竜胆くん…!助けて…!
と心の中で思いながらも必死に抵抗していると
「うっせー糞餓鬼」
そんな声が聞こえて目を開けると
綺麗なピンク色の髪の毛をした人が居て
私の腕を掴んでた人は尻もちを着いていて
状況が読めなくて、ただ私は目をぱちぱち瞬きをすることしか出来なかった。
「俺、今薬切れなんだよ、ギャンギャン騒いでるとお前もスクラップにすんぞ」
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マニ。(プロフ) - もむさん» ✉️。この作品凄く面白いです! (1月14日 11時) (レス) id: 4c65165166 (このIDを非表示/違反報告)
もむ(プロフ) - じろにゃん★さん» ありがとうございますー!!!頑張りますね!これからもよろしくお願いします!! (1月10日 22時) (レス) id: 4f36815b2b (このIDを非表示/違反報告)
もむ(プロフ) - うさこさん» あぁぁぁぁぁ……!ありがとうございます!!そんな!嬉しすぎる……!本当にありがとうございます!お返事遅くなってしまいすみませんでした……!!!続き頑張ります!!これからもよろしくお願いします!!! (1月10日 21時) (レス) id: 4f36815b2b (このIDを非表示/違反報告)
じろにゃん★ - 続きを楽しみにしてます! (1月8日 16時) (レス) id: 2ad09e2f31 (このIDを非表示/違反報告)
うさこ - 完璧すぎる…(;;)続き待ってます(´;ω;`)!! (1月5日 22時) (レス) @page48 id: d68f8df98a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もむ | 作成日時:2023年10月24日 13時