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マイキーさんはどら焼きがお好きなそうで駅前の小さなどら焼き屋さんを教えながら元いた部屋に戻ると

灰谷家次男、つまり私の兄が両手を胸の前で指を絡めて空に向かってブツブツ何かを言ってる景色と

完全に落ち込んでしまっている春千夜さん、そして涙を出しながら笑って写真を撮っている九井さんという、よく分からない状況に思わずマイキーさんを見上げると呆れた顔をしているマイキーさん。


兄妹だから、仲良くさせていただいているから、かもしれないけれど


この人たちは本当にマイキーさんが言うような怖い仕事をしている人達なのだろうかと頭がこんがらがって上手く理解できなくなっている。



そんな中、竜胆くんが私に気づくとすごいスピードで私の元に来てくれた。





「だ、大丈夫か!?」

「うんっ、マイキーさん、すごく優しかった」

「ボス……!」

「くっつくな、鬱陶しい」




マイキーさんは、私とお話している時の顔はなくなっていて
また冷たい目で私の兄に接していた。



「A」

「春千夜さん…!」





一瞬でも怖い思いをさせて悪かった、そう言って私に頭を下げる春千夜さんに私は思わず驚いてしまった。

私は怖い思いをした覚えもなければ、もししたとしても、それは自業自得で春千夜さんのせいじゃないのに

優しすぎる、この人はと思いながら頬を思わず撫でてしまった。

触ろうと思って触ったのではなく

勝手に手が伸びてしまったのだ。






「……そこのクラゲが俺の事睨んでんだけど」

「えっ、あ……つ、つい……!」

「ん、いや、いい。もっと触れ、A」






そう言うと春千夜さんは、私の手の上から少し震えながら重ねると

心地よさそうに目を瞑る。

沢山心配してくれたと、勘違いしてもいいのだろうか

そんな幸せな勘違いをしてもいいのだろうかと

胸がぎゅっと苦しくなる。





「あのー、竜胆サン?事務所でラブコメすんなってキレて来てくださいよ」

「あ?テメェ俺にAから嫌われろっていうクソ選択させる気か」




春千夜さんが心配してくれた気持ちが、私と一緒ならどれだけいいのだろうか。

伝えたいけれど、大人としてTPOは弁えなければ。

そんな私の理性がストップをかける。





「あ、わ、私、そろそろお暇しますね……!?」




そろそろ邪魔だと言われる時間になってしまったのでお暇しようとしたが

春千夜さんがなかなか手を離してくれずに




「……Aいなきゃ、俺も帰る」



そう言って私をぎゅっと抱きしめながら


初めて見る、むくれた顔で甘える春千夜さんが目の前にいた。

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設定タグ:東京リベンジャーズ , 三途春千夜 , 灰谷兄弟   
作品ジャンル:恋愛
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!? - もむさん、神ですか?!!! 作品全部面白いんですけど?! (4月24日 18時) (レス) @page7 id: 37f7d05f89 (このIDを非表示/違反報告)
もむ(プロフ) - 朱夏さん» わぁぁぁぁぁ!ありがとうございます!めっちゃ嬉しいです!頑張りますね!これからもよろしくお願いします!!! (1月16日 22時) (レス) id: 4f36815b2b (このIDを非表示/違反報告)
朱夏 - この作品本当大大大大好きです!!更新頑張ってください‼️応援してます! (1月14日 19時) (レス) @page1 id: 4ac169a836 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もむ | 作成日時:2024年1月13日 21時

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