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千切くんとも過ごす時間が増えてきて、若干ではあるけれど慣れてきたある日のことだった。



「お、いたいた。Aー」

「ち!千切くん…!」



私は成長していた。名前すら呼べなかった私が若干1ヶ月で力みながらであれば呼べるようになるまでになっていたのだ。

会話レベルは片言で周りの子みたいに自然に話すことはまだ難しい。

千切くんが、やっと声聞かせてくれた。とそう言って私の頭をよしよし撫でてくれた時も私はまた失神してしまったのだけど。




「ど、どうしたの…?」

「ん?見つけたから来ただけ。ダメなの?」




こういうことをサラッと言ってしまうから千切くんの事を好きなのが止められない。
他の意味は無いことを私は知っている。

千切くんの周りには自然と人が集まっていて、きっとその中の人達にも同じことを言っているはずだ。

そうだと分かっているのに、私の心はそんな考えとは裏腹に馬鹿正直に反応してしまっている。

苦しいくらい大きく、早く心臓を動かして。

恋愛は惚れた方が負けだと言うけれど、全くその通りである。





「今なら潔も國神も居ねぇから、俺が独り占め」

「あ、だ、だめ、だよ?そんなこと、言ったら」






勘違いしたのかよ、冗談だよ。って言われるまで惚れた側の私は、惚れさせた側の千切くんの言葉を真正面に受け止めてしまうのだから。

真に受けて勘違いして、暴走してあっけなく散ってしまうのを私は知っているの。

だから、私は勘違いをしないように再三の注意をしなければならない。


すぐ舞い上がってしまうのが目に見えてわかるからだ。





「こんな事言うの、お前くらいだけど?」

「か!からかったらいけません…!」




現に今だって、口では強く言ってるくせに心の中は嬉しい、幸せという感情で溢れて止まらない。

顔に出ないように必死に抑えているのだって難しいのに。




「なぁ、俺とデートしねぇ?」

「え?」
「ん?」




自分の耳が脳におかしいことを伝えている。

千切くんの口からデートなんて出るはずがないのを私は知っている。
何故なら、私という人間は所詮潔くんと、國神くんの友人でオマケの認識なはずだから。

そんなオマケ人間に、デートなどという男女の関係でのお出かけの意味を指すような言葉を発するわけが無いのだ。




「どーした?A」

「あ、えっ、と…も、もう1回…」

「ん?デート」




何度聞き返しても、千切くんはデートとしか言ってくれなくて

何度私が聞き返しても嫌な顔一つせずにむしろ笑顔で答えてくれて




「しよーぜ?俺と」

「よ、よろしくお願いします…!」




また1つ好きなところが増えた。

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設定タグ:ブルーロック , 千切豹馬 , 潔世一   
作品ジャンル:恋愛
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ゆい - こんな素敵な小説初めて読みました。続きが超超超楽しみです!何だかもう生きる励みになります…🥲これからも応援してます!! (2月4日 7時) (レス) id: 2a419589a1 (このIDを非表示/違反報告)
もむ(プロフ) - あぽろさん» わぁー!!!ありがとうございます!!めっちゃ嬉しいです!これからもゆっくり更新することになりますがよろしくお願いいたします!!!! (1月5日 22時) (レス) id: 4f36815b2b (このIDを非表示/違反報告)
あぽろ - この小説大好きです!!キュンキュンしまくりでスクロールする手が止まりません!これからも頑張ってください!!💗 (1月4日 0時) (レス) @page13 id: 60a5994a82 (このIDを非表示/違反報告)
もむ(プロフ) - ちささん» ちささん!ありがとうございます!前作から……!嬉しいの極みです!!!!不定期更新で申し訳ありませんが千切の魅力、頑張って出せるように頑張ります!これからもよろしくお願いします! (12月13日 14時) (レス) id: 4f36815b2b (このIDを非表示/違反報告)
ちさ(プロフ) - 「青春とは、恋愛である。」からきました!前作もすごく好きなのですが、なにせ千切くん推しなもので、すごく楽しみです…!現時点でもう大好きです!!更新楽しみに待ってます! (12月12日 3時) (レス) id: 3ee6d9cd32 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もむ | 作成日時:2023年12月11日 23時

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