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番外編 fall in…? 3 ページ32

「…私はAちゃんに守られてばかりです。でも、残念ながら私には彼女を守って上げられる力も強さも経験もありません。」

俺を見つめる力が強すぎて逸らせない。逸らそうと思えない。

「だから私の代わりに皆さんがAちゃんのこと守ってください。彼女は他人の事を守ることばかりで、自分の守り方を知らないんです。また1人で傷ついてボロボロになっちゃうかもしれない。私はその時、気づいてあげられるかわからないんです…」

不甲斐なさそうに眉を下げた彼女を見てふっと笑いが溢れた。

君も充分Aちゃんと同じくらい強くて優しいよ。

「…安心してください。ここには男しかいないけど、みんなAちゃんをよく理解しているつもり。彼女のことは何があっても手放さないし傷つけないよ。」

すると舞子さんは少し微笑んだ。

「それにあの子にはうちの王子がついてるからね。あいつはちゃんとAちゃんを守ってくれるよ。」

そう笑ってあげると彼女は安心したように微笑んで「お願いします」と頭を下げた。

真っ直ぐな目、誰かを思う優しい心、芯の強さ。

何かに心が貫かれたような気分になる。

俺、きっとこういう子に弱いんだ。

Aちゃんを好きだと思った時も、彼女の優しさや強かさ、たくましさに惚れたのだ。

…落ちた、かもしれない。

だって今無性に…この子の頭を撫でたいと思ってしまったから。

伸ばしかけた手を引っ込めて、彼女の柔らかい笑顔を見つめていると、がちゃと部屋の戸が開いた。

「お待たせしました、戻りました。」

顔をあげるとお茶を抱えて帰ってきたAちゃんと目が合う。

すると彼女は何かに気がついたかのようににやにやと含み笑いをしてキッチンへと消えていく。

くっそ〜、いつも微妙に察しがいい…

その後メンバーが続々とやってきて、舞子さんが楽しそうにみんなと交流をしている中でAちゃんがこそっと俺のもとへやってきた。

「かわいいでしょ、舞子。」

小声でそんなことを言われて少々動揺したが、なんでもないように「そうだね」と笑顔で返す。

Aちゃんはそれすらもお見通しだったかのように笑い

「舞子は一筋縄では落とせませんよ、世間知らずだから。きっと口説かれてることに全然気づかないですよ。」

と言う。

「な、なんのこと?」

だめだ、Aちゃんを欺くのは難しい。

こうして、新たに芽生えたばかりの感情を一足早くAちゃんに伝える羽目になったのだった。

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なぁ(プロフ) - 咲良さん» そう言って頂けると嬉しいです。ありがとうございます、楽しみにしています! (2019年2月19日 21時) (レス) id: 14a8b3f8b0 (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - なぁさん» いえ、とても素敵なテーマです、是非考えさせて下さい。せっかくだし川上さんオンリーからみんな目線も考えてみたいので、短編集などで登場させたいと思います!本当にありがたいお話です! (2019年2月19日 21時) (レス) id: e819abafbc (このIDを非表示/違反報告)
なぁ(プロフ) - よくよく考えずとも、お返事頂けた嬉しさで調子に乗っておりました…。いつかの機会に、気が向いたら程度に思ってください。すみませんでした…! (2019年2月19日 17時) (レス) id: 14a8b3f8b0 (このIDを非表示/違反報告)
なぁ(プロフ) - 咲良さん» ご検討有難うございます!こちらこそ、図々しくすみません。むしろ、別作品なんて良いのでしょうか??泣いて喜ぶんですが…(;・∀・) (2019年2月19日 13時) (レス) id: 14a8b3f8b0 (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - なぁさん» ごめんなさい、前言撤回します。いただいたテーマ、私の文章力では1話にとどめられそうにありません。また別の作品として描かせていただくことは可能ですか? (2019年2月19日 0時) (レス) id: e819abafbc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:咲良 | 作成日時:2018年11月24日 20時

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