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あぁ、そういえば今日は川上さんがうちに来るんだった。

ふくらさんに愚痴ったあとの帰り道に思い出した。

頭の中がふわふわ女でいっぱいになり忘れてた。

そう思い足早に帰り、テーブルに広げっぱなしの参考書を本棚に戻して腰を下ろすと携帯が鳴った。

あ、川上さんからメッセージ…

画面をタップすると“ごめん、体調崩した”とのメッセージだった。

これは大変だ、と思いすぐに立ち上がる。

川上さんの「体調崩した」は大抵熱が出るタイプの風邪である。

“今お宅に伺います。安静にしていてくださいね。”と返信をして家を出た。

“大丈夫ですか?”なんて野暮なことは聞かない。どうせ、本当はきついのに“大丈夫”と返ってくるだけだろうから。

風邪薬は前にあたしが風邪をうつしてしまった時に買ったし冷えピタもあったし…

米くらいは川上さんは炊いているだろうからとりあえずスポドリ買っていこう。

とごちゃごちゃ考えながらコンビニに立ち寄った。

足早に彼の家へと向かい、いつものようにドアノブを引く。

いつもと同じ景色、いつもと同じ香りなんだけど、いつもと違うところがひとつ。

ピンクベージュのレース地が特徴的な、可愛らしいパンプスが一足揃っていた。

女の靴。それで…

「もう、拓朗大丈夫?」

と、中から聞こえる甘い声。

はいはい、把握。
あの女が来ているんだね。

「近くに誰か風邪引いてる人でもいたの?拓朗すぐ誰からもらっちゃうタイプだもんね。ほら、昔も私が熱出た後すぐ拓朗も寝込んだことあったじゃん?」

聞けば聞くほど…可愛い声だな!

そう思うも、衝撃や焦りを何故か通り越して無になりながらあたしは部屋に上がる。

「失礼します。」

無表情で登場したあたしを見て2人とも驚いていた。

川上さんは辛そうにしながらソファに横になっていて、その様子を至近距離で窺うふわふわ女が座っている。

「Aさん…」

川上さんは起き上がりあたしの名前を呼んだ。

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なぁ(プロフ) - 咲良さん» そう言って頂けると嬉しいです。ありがとうございます、楽しみにしています! (2019年2月19日 21時) (レス) id: 14a8b3f8b0 (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - なぁさん» いえ、とても素敵なテーマです、是非考えさせて下さい。せっかくだし川上さんオンリーからみんな目線も考えてみたいので、短編集などで登場させたいと思います!本当にありがたいお話です! (2019年2月19日 21時) (レス) id: e819abafbc (このIDを非表示/違反報告)
なぁ(プロフ) - よくよく考えずとも、お返事頂けた嬉しさで調子に乗っておりました…。いつかの機会に、気が向いたら程度に思ってください。すみませんでした…! (2019年2月19日 17時) (レス) id: 14a8b3f8b0 (このIDを非表示/違反報告)
なぁ(プロフ) - 咲良さん» ご検討有難うございます!こちらこそ、図々しくすみません。むしろ、別作品なんて良いのでしょうか??泣いて喜ぶんですが…(;・∀・) (2019年2月19日 13時) (レス) id: 14a8b3f8b0 (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - なぁさん» ごめんなさい、前言撤回します。いただいたテーマ、私の文章力では1話にとどめられそうにありません。また別の作品として描かせていただくことは可能ですか? (2019年2月19日 0時) (レス) id: e819abafbc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:咲良 | 作成日時:2018年11月24日 20時

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