番外編 sweet time ページ24
艶のある黒髪に白い肌、切れ長な綺麗な瞳と通った鼻筋、形のいい唇…才色兼備とは正しくこのことだと後ろ姿を見て思った。
今彼女は課題をやっていて、ローテーブルに資料を広げ占領されたので後ろのソファに腰掛けその姿を眺めつつ読書をする。
ブツブツと独り言を言い落ちてくる横髪を耳にかける仕草を繰り返えす。
さらりと水のように流れ落ちる髪を見るのも、耳にかける長い指とふと覗くピアスも眺めるのも楽しい。
「川上さん。」
すると突然名前を呼ばれ少し驚いた。
「ん?」
いつものように短く返事をすると、彼女は腕にはめているヘアゴムを差し出す。
「髪結ってくれませんか?」
この上目遣いで強請ってくる感じずるいよね…
「いいけど、自分でもできるやろ」
それを受け取り彼女の髪の毛に触れた。
「いいの、触ってほしかったから。お願いします。」
しょうがないな、と言いさわり心地の良い髪を1つにまとめる。
「はい、いいよ」
今度は白く綺麗なうなじが現れ彼女はふわりと微笑んだ。
「やる気出た。あと20分で終わらせます。」
うん。早く終わらせて。そろそろ君に触れたくて我慢できなくなりそうだから。
本当に20分後、彼女は資料を片付けパソコンを閉じた。
「終わりました。」
そう言って振り向くとソファに座っていた俺にまたがりすぐに抱きついてくる。
「お」
珍しく甘えてくるやん。
「課題すぐ終わらせたのエラいと思うので褒めてください。」
「エライねー」
適当に褒めてもそのまま離れようとしない彼女の頭を撫でた。
肩に頭を埋めていた彼女が顔を上げてじっと俺と目を合わせる。
淑やかで大人っぽい表情を見せたかと思えば無邪気で幼い顔を覗かせ、今度は艶やかで色っぽい目で見つめられる。
ずるいんだよね、綺麗も可愛いも大人っぽさも子供っぽさも兼ね備えていて、どの面を見ても惹きつけられるし。
黙って見つめ返し、我慢できず頭を引き寄せ唇を奪った。
先程結ったヘアゴムを解くとさらりと髪が落ちてきて、それを撫でながら深く口づけをする。
一度唇を離し彼女の肌に触れると小さく息を漏らす。
「我慢できません。」
「そんなん俺もに決まってるやろ…」
Aさんに触れたくて、早く鳴かせたくて我慢できないのは俺もだわ。
煽る小悪魔を容赦なく押し倒した。
時折「もう無理」と細い声で言われたけど聞いてやらない。
「俺はまだ無理じゃない。」
「…いじわる。」
悪いけど、今日は手加減できそうにない。
番外編 talking→←番外編 roller coaster 4
590人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「QuizKnock」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なぁ(プロフ) - 咲良さん» そう言って頂けると嬉しいです。ありがとうございます、楽しみにしています! (2019年2月19日 21時) (レス) id: 14a8b3f8b0 (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - なぁさん» いえ、とても素敵なテーマです、是非考えさせて下さい。せっかくだし川上さんオンリーからみんな目線も考えてみたいので、短編集などで登場させたいと思います!本当にありがたいお話です! (2019年2月19日 21時) (レス) id: e819abafbc (このIDを非表示/違反報告)
なぁ(プロフ) - よくよく考えずとも、お返事頂けた嬉しさで調子に乗っておりました…。いつかの機会に、気が向いたら程度に思ってください。すみませんでした…! (2019年2月19日 17時) (レス) id: 14a8b3f8b0 (このIDを非表示/違反報告)
なぁ(プロフ) - 咲良さん» ご検討有難うございます!こちらこそ、図々しくすみません。むしろ、別作品なんて良いのでしょうか??泣いて喜ぶんですが…(;・∀・) (2019年2月19日 13時) (レス) id: 14a8b3f8b0 (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - なぁさん» ごめんなさい、前言撤回します。いただいたテーマ、私の文章力では1話にとどめられそうにありません。また別の作品として描かせていただくことは可能ですか? (2019年2月19日 0時) (レス) id: e819abafbc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:咲良 | 作成日時:2018年11月24日 20時