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川上さんに話したときと同じように、今までの事を拙い言葉で一生懸命伝えた。
でも最初から最後まで顔を上げることが出来ずに話し続けた。
母のこと、援交のこと、舞子のこと。
そして、丁度先程起こった出来事を伝えようとしたときにハッとする。
いや待てよ。「キスを撮られた」とはさすがに言えない。付き合ってることも言ってないし。
「噂になっている、川上さんと付き合ってるということの裏付けでも欲しかったんだと思いますが、2人でいるところを盗撮されまして…」
と、なんとか誤魔化した。
ようやく今までの一通りを話し終える。
「…あたしのしてきたことがこうして公に晒されて、みなさんの足を引っ張ってしまいました。不甲斐なくて申し訳なくて…みなさんから距離を置けばあたしのつけてしまった悪いイメージが少しは薄れるのではないかと思いました。でもそれはただあたしが逃げていただけで、嫌われたくなかっただけだったんです。本当に、ごめんなさい。」
頭を下げ、全てを話し終えてしんと静まり返る空気に目を伏せた。
いつだって自分のことを話すのは怖い。
今みんな、どんな顔をしているだろうか。
「それはAちゃん、引くわ…、なんて言うわけないでしょ。」
と伊沢さんの言葉と共に大きな手が頭に乗った。
「…ずっと、辛かったんだね。」
「気づいてあげられなくてごめん。」
「噂が事実だったからこそ言いづらかったんだね。」
ふくらさん、伊沢さん、山本さんが優しく声をかけてくれて顔を上げた。
「ずっと言えなくて悩んでたんか。」
「姉さんそういうのは早く言ってくださいよ。」
「一人でなんでも抱え込むんだね君は。」
須貝さん、こうちゃん、河村さんも続いて言う。
誰一人、あたしを蔑むような目をしている人はいなくて正直戸惑った。
…そういえば川上さんもこうだったっけ。
川上さんにも優しく頭を撫でられて寛大に受け止められたんだった。
「…みなさん優しすぎます。」
「いや俺たちももういい大人だしさ、そういうことに対して軽蔑とかはないよ。誰にだって間違えることはあるんだし。」
伊沢さんが朗らかに笑いながら言った。
「ていうかその美奈ちゃん？だっけ、その子の嫌がらせの方が引くよねー。」
「それ俺も思いました。」
山本さんとこうちゃんがへへっと笑いながら言うと、川上さんにも同じことを言われたことを思い出した。
優しくされるたび泣きそうになる。でも頑張って喉に力を入れて涙をこらえた。
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サイゼの店長 - アチス慶應出てきてワロタ (2019年12月12日 21時) (
レス) id: 5cb23e661f (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - marikaさん» ありがとうございます！皆様の応援のおかげです。やはり50話でおさまらなかったのでまた新しく続けます。これからもよろしくお願いします！ (2018年11月15日 6時) (レス) id: e819abafbc (このIDを非表示/違反報告)
marika(プロフ) - 赤星おめでとうございます！ (2018年11月14日 23時) (レス) id: 8a3ac12b6a (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - かたつむりんさん» ありがとうございます！そう言っていただけると頑張れます！助言もありがたいです。とりあえず、お話の完結に向けて進めていきたいと思いますのでよろしくお願いします！ (2018年10月27日 0時) (レス) id: e819abafbc (このIDを非表示/違反報告)
かたつむりん(プロフ) - 咲良さん» 読みますよ！生まれ変わっても読みます！私はいっぱい出てきた方がQKの中にいるって錯覚できるので好きです。無理にあと10話で収めようとか考えずにのびのび書くのがいいと思いますすよ！(何様って感じですが) (2018年10月26日 20時) (レス) id: f9fd282caa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：咲良 | 作成日時：2018年10月4日 0時
