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川上さんの手、好きだなぁと改めて感じていると、川上さんは静かにあたしの顎を持ち上げ軽くキスを落とした。
…好きだ。幸せ。
そう思った瞬間にカシャとシャッター音が聴こえてあたしも彼も驚いて視線を移す。
「え、まじ？」
「今撮られました…？」
音の出どころからはカサカサっと女子が1人素早く逃げていってあたしは後を追う。
ごめんあたしこう見えて足速いの。追いついちゃった。
「待って。」
手を掴むと彼女は物凄い剣幕であたしを睨んだ。
ああ、この子やっぱり舞子の…。
「離して。」
「いや無理。今写真撮ったよね。」
「…うるさい、ヤリマン。」
「そこまで舞子を裏切ったあたしが嫌い？」
すると彼女は勢いよくあたしの手を振り払い、息を切らしながら言う。
「舞子のことはもうどうでもいいの！」
「え？あんな熱烈に舞子のこと守ってたのに？」
「今許せないのはちょっと顔がいいだけのヤリマンで性格悪いあんたが川上拓朗と付き合ってるっていうこと！私はずっと前から好きだったのに…！」
「いや知らねえよ」
いちいち彼女の言うことにツッコミをいれる。
「コメントもあたしに関する記事もあなた？」
「そうよ。だからあんたがQuizKnockを抜けて川上拓朗と別れないならこの写真ばら撒く。まずは伊沢さんに写真送るから。」
「理不尽…。ていうかそれは肖像権の侵害で憲法第13条を法的根拠に…」
「うるさい！」
「あっ、まっ…」
彼女は叫びながら走り去ったのであたしは呆然と立ち尽くす。
影で話を聞いていたであろう川上さんがあたしの隣にめっちゃ笑いながら来た。
「川上さん、あれ舞子の友達です。どうしよう…。」
「ふっ、名前わかる？」
「やばい、興味なくて知らないです。ただ熱狂的な川上さんのファンだということはわかりました。」
そういうと川上さんは「ダメじゃん」と言いながら大笑いしていた。
そんな彼を見ていると力が抜ける。
「よく考えたら笑ってる場合じゃなかった。」
「そうですよ、あの写真ばら撒かれたら大変です。」
「だってあの子とAさんの温度差激しすぎて…。しかも冷静に肖像権の法的根拠とか語り出すから可笑しすぎたわ。」
今だにくすくす笑い続ける川上さんと並んで校内を歩いた。
「面白くするつもりはなかったんですけど笑いを提供できたなら何よりです…」
そもそもなぜ彼女はそんなにあたしが嫌いなのか。
「とりあえず彼女を探そうか。」
「はい。」
どうにかして写真を消さなきゃ。
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サイゼの店長 - アチス慶應出てきてワロタ (2019年12月12日 21時) (
レス) id: 5cb23e661f (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - marikaさん» ありがとうございます！皆様の応援のおかげです。やはり50話でおさまらなかったのでまた新しく続けます。これからもよろしくお願いします！ (2018年11月15日 6時) (レス) id: e819abafbc (このIDを非表示/違反報告)
marika(プロフ) - 赤星おめでとうございます！ (2018年11月14日 23時) (レス) id: 8a3ac12b6a (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - かたつむりんさん» ありがとうございます！そう言っていただけると頑張れます！助言もありがたいです。とりあえず、お話の完結に向けて進めていきたいと思いますのでよろしくお願いします！ (2018年10月27日 0時) (レス) id: e819abafbc (このIDを非表示/違反報告)
かたつむりん(プロフ) - 咲良さん» 読みますよ！生まれ変わっても読みます！私はいっぱい出てきた方がQKの中にいるって錯覚できるので好きです。無理にあと10話で収めようとか考えずにのびのび書くのがいいと思いますすよ！(何様って感じですが) (2018年10月26日 20時) (レス) id: f9fd282caa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：咲良 | 作成日時：2018年10月4日 0時
