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父「あいつを追い出せ!」
光「走るぞ」
『うん!』
腕を掴まれ、2人で走り出す
とんでもない展開なのに喜んでいる自分がいる
慣れないヒールに裾の長いドレスで走り辛いそれが分かったのか光啓は私を姫抱き
少しすると白いリムジンが待っていた
私をストンと地面に下ろすとドアを開ける光啓
光「どうぞ」
『すごい…』
光「手配するの結構大変だった」
『…ありがと』
後ろからの声に急かされ、中に乗り込む
車は事情を知っているようですぐに発進した
30分程走り、さっきとは別の式場に着いた
ほうと感心していると式場のスタッフさんにメイクルームに連れて行かれる
ある部屋に案内される
入ってみれば、そこにはドレスやベール、パンプスが準備してあった
きっと彼が選んだもの
着てみると彼の優しさが分かる
私が好きな形だったり、私が好きな雰囲気だったり
彼の優しさに触れる度、また好きになる
メイクは全部は落とさず、少し手直し
少しして数十分前にも立った扉の前に立つ
隣には誰もいない
でも私の気持ちは晴れやかだった
扉が開き、最愛の人が映る
思わず涙が出そうで
これ程嬉しいことは無い
優しく笑う彼の隣に並ぶ
光「もう泣いてんの?w」
『…うるさい』
神父さんもいない、参列者だって彼の両親と彼のグループのメンバーさん、私の大親友だけ
無理に飾らない式が光啓らしい
光「私、日高光啓はAAを一生幸せにすることを誓います」
『私、AAは日高光啓を一生愛していくことを誓います』
彼が指輪をポケットから取り出す
もう私の指には何もはまっていない
私は彼の前に手を差し出す
笑いながら綺麗な指輪をはめてくれた
目を合わせるとゆっくりと近づいくる彼
自然と目を閉じ、彼からのキスを受け入れた
拒む理由なんてない
周りからは祝福の嵐
秀「よっ。お似合い夫婦!」
光「うるせぇうるせぇw」
実「Aー!おめでと〜!」
『ありがと、実彩子ちゃん』
友「A、よ"か"っ"た"〜」
『泣きすぎだってw』
もう婚約者なんてどうでもいい
駆け落ちだって?
上等
光啓とならきっと大丈夫
そう信じてるし、思ってる
私の人生にはこの人しかいない
子どもだって老後だって光啓となら
思わず涙が溢れる私を抱きしめてくれる
これからも大好きです
光「泣くなってw
俺、Aの涙に弱いんだからさ」
『…初耳』
隆「日高に泣かされたらいつでも俺の所に来るんだよ?」
光「何でだよ」
『はい!』
光「了承すんなw」
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作者名:your-ゆあ- | 作成日時:2021年7月22日 22時