155 side Nissy ページ5
考えてみれば、
俺はるりのことほんの少ししか、
知らない。
こんな儚げなるりを見たのは初めてだ。
いつもにこにこしてて、明るくて笑顔のるり。
内側にこんなに脆い一面を秘めていたなんて、
誰にも教えたくないし知られたくない。
そんなくだらない独占欲まで感じる。
寝てしまったるりが、
少しするとまた、
嫌だ、一人は嫌だとうなされ始めるから、
西「るり。水分とろう?」
るりの体を起こし
水を飲ませると
少し意識が覚醒したみたいだった。
「体調悪いと、時々こういうの、あって…。」
変なとこ見せちゃってごめんなさい、と
俯きがちに言う。
西「そっか…。」
腕を回して肩を抱くと、
素直に体を預けてくる。
西「俺、明日から仕事だ。
夜にならないと、来れないけど
大丈夫?」
「…大丈夫です。」
西「ホントに?」
「はい。」
るりはすぐ強がる。
さみしいって顔しながら、
大丈夫って言う。
肩においてあった手をうなじに移動して、
そっと引き寄せ、
キスをする。
すごい勢いで赤くなるるりの顔。
西「俺はさみしい。」
そしてまた、
今度は少し長く唇を重ねる。
唇を離すと、
そっと目を開けたるりが、
「私も…。」
と言う。
西「私もなに?」
と聞けば、
「さみしいです…。
すごく。」
答えるるり。
あぁ、たまらなく、
るりが好きだ。
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リリィ(プロフ) - ちゃんうめさん» ちゃんうめさん。コメントありがとうございます!温かいコメント頂いてとても嬉しく、こちらこそ感謝です☆ (2018年5月21日 19時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - 由希さん» 由希さん、ありがとうございます!やっと続き書き始めました!引き続き楽しんで頂けたら嬉しいです。 (2018年5月21日 19時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - りんさん» りんさん、ありがとうございます!すっごく嬉しいです。続編、書き始めたのでよかったら引き続きよろしくお願いします! (2018年5月21日 19時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - いろんな方の小説がある中で、やっぱりこの話が1番大好きです本当に( ; ; ) ずっとずっと読み続けたいです…お話楽しみにしてますね! (2018年5月17日 21時) (レス) id: 76f9ce82a3 (このIDを非表示/違反報告)
由希(プロフ) - 4終了お疲れ様です。続き楽しみに待ってます (2018年5月16日 23時) (レス) id: ec5f86864e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リリィ | 作成日時:2018年4月14日 21時