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スマホを持つ手が震えていて、
ふぅーと溜息をつくと、
私の手に、
西島さんの手が重なった。


「目、覚めました?

大丈夫ですか?」


ふっと笑って頷く西島さん。


あ、り、が、と


口をそう動かして、
手を伸ばして私の頬に触れる。


「はい。

看護師さん、呼んできますね。」


西島さんが目を覚した安心感からか、
思わず零れそうになる涙をなんとかこらえて、
立ち上がった。



本当はずっと、病院にいたかったけど、
大丈夫だからと西島さんに言われ、
家に帰る。

チーフから連絡がはいり、明日から
仕事で急遽大阪に行くことになった。
與さんのマネージャーさんがお休みで、
空いてる私が変わりに行くことになったのだ。


家について、
そのことを西島さんにLINEで伝える。
すぐ返事が返ってくる。


『気をつけて。』


と一言。


そして、
バッグの中の、CDを取り出す。


何となく、
聴くのが怖い気もして、
でも、CDをセットしてスタートを押す。


聴きなれた、イントロ。
大好きな西島さんの声。


聴き終える頃には、
涙が止まらなかった。


その訳は、一緒に入っていた1枚のメモ。


『すべてを捨てることなんて
今の俺にはできないのに、
るりを手放せない
弱い俺でごめん。

でも、
この想いだけはホンモノだと、
信じていてほしい。』


Sorry、I
君が欲しいよ。


その澄んだ瞳も 優しい声も
誰にも渡したくないんだ
あきれるくらい 苦しいほどに
アイシテル

混じりけもなく、
揺るがぬ想い…。


西島さんの想いがぐっと伝わって
胸が痛い。

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作品ジャンル:恋愛
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リリィ(プロフ) - ちゃんうめさん» ちゃんうめさん。コメントありがとうございます!温かいコメント頂いてとても嬉しく、こちらこそ感謝です☆ (2018年5月21日 19時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - 由希さん» 由希さん、ありがとうございます!やっと続き書き始めました!引き続き楽しんで頂けたら嬉しいです。 (2018年5月21日 19時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - りんさん» りんさん、ありがとうございます!すっごく嬉しいです。続編、書き始めたのでよかったら引き続きよろしくお願いします! (2018年5月21日 19時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - いろんな方の小説がある中で、やっぱりこの話が1番大好きです本当に( ; ; ) ずっとずっと読み続けたいです…お話楽しみにしてますね! (2018年5月17日 21時) (レス) id: 76f9ce82a3 (このIDを非表示/違反報告)
由希(プロフ) - 4終了お疲れ様です。続き楽しみに待ってます (2018年5月16日 23時) (レス) id: ec5f86864e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リリィ | 作成日時:2018年4月14日 21時

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