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ベッドから起き上がり、
西島さんが起きないようにそっと毛布をかける。
立ち上がって歩いてみても、
うん、大丈夫。ふらふらしない。
テーブルの上には、ゼリー飲料やら、レトルトのお粥とか、スポーツドリンクとか、何人分?っていうくらいの量の荷物。
冷蔵庫の中にはプリンやらゼリー。
卵とかうどんとか。
果物も‥。
「こんなに食べられないよ…。」
西島さんの優しさに涙が出そうになる。
とりあえずシャワーを浴びて、
さっぱりして、
ラフな部屋着に着替える。
西島さんはまだすやすや寝ていて、
こんな姿勢で寝かしてしまって、
ちゃんと疲れが取れるわけないなぁと申し訳ななく思う。
私も西島さんのそばに座り込み、ベッドから布団を引っ張って自分に掛ける。
心配掛けてしまったけど、
西島さんが私のためにここにいてくれたことがこんなにも嬉しい。
ベッドに寄り掛かって、もうこんな機会ないかもしれないと、西島さんの寝顔を見ながら、また眠った。
体がふわっと浮く感覚の後、
柔らかく沈む。
ん?と思ってうっすら目を空くと、
至近距離に西島さんの顔。
「!!」
西「あ、起こした?ごめん。
ってか、何で下で寝てんの?
落ちた、わけじゃないよな?」
「…あ、の。ちか…いです…!」
西「ん?あ、あぁ、ごめん。」
ベッドに腰掛け、
私のおでこに触れる。
熱はないよな、なんて。
赤いのは熱のせいじゃありませんって。
西「一回起きたの?これ、掛けてくれたでしょ?」
ときれいにたたまれた毛布を指差す。
無言でコクコク頷く私。
西「調子はどう?」
「もう、平気です。大丈夫。」
西「お前の大丈夫はあてにならないってことが、
今回よくわかった。」
そう言って、私の頭をくしゃくしゃっと撫でた。
その笑顔にまた、胸がキュンとした。
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リリィ(プロフ) - オーバーさん» いつもありがとうございます!このあとも楽しんでください☆ (2018年3月27日 20時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - kiymik0919さん» 最高だなんて、嬉しすぎますっ!続きも書き始めたので、そちらもよろしければ読んでやってください☆ (2018年3月27日 20時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - nnnさん» 好きすぎるなんて、ありがとうございます!すごく嬉しいです☆このあとも楽しんでいただけたら嬉しいです! (2018年3月27日 20時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - dencha1130さん» コメントありがとうございます☆すごく嬉しいです!続編も書き始めたのでそちらも楽しんでください☆ (2018年3月27日 20時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
オーバー - もうヤバい!!サイコーです!! (2018年3月26日 14時) (レス) id: 4343d9fd82 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リリィ | 作成日時:2018年3月13日 1時