◎ ページ10
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早く無視して逃げればいいのに
なぜか足が動かない
「中はいり」
そういわれついていき入ったレストランは、どこか自分と遠く離れた場所に思えた
あっくんは大人なのか特に何かいうこともなく、いつも通り料理をしてた
「はい」
追い出されたときに食べられなかった料理
ずっと食べたかったあっくんの料理
なのに私は強がって、手を出せなかった
「食べーや」
その言葉にも返事はせんかった
それを見てさすがに怒ったのか、ため息と共に
「俺、なんかした?」
その声は優しさとどこか怖さがあった
自分がこんなに子供やとは思わんかった
ただただ逃げてばっかで、
こんなけもやもやするんも、嫌な気持ちになるんも
ずーっとごまかし隠してきた
あっくんが好きってことなんやって
そんなこと思うと、なぜか涙がでてきて
今一番しんどいのはあっくんのはずやのに
『あっくんが知らん間に私の知らん人と仲良くなって、今まで当たり前のように話せたのにそれが無理になって、このまま遠い存在になっていきそうで、もしあの女の人があっくんの彼女やったらって... 』
どんだけ自分勝手で最悪で子供なんかわかってる
あっくんにも嫌われたに決まってる
けど、どうしても嘘はつけなくて
気付いたら私はあっくんの腕の中にいた
『へ?』
あっくんはなんも言わす、ただぎゅっと強く抱き締められて、
「ごめんな、気づいてあげれんくて」
「俺が好きなんはAやで、今までもこれからも」
時が止まったそんな気がした
『え、でもあの女の人... 』
「あのひとは、次の店の相談しててん」
勘違いしてたってこと、、、?
『ごめん、、、あっくん』
「もうええよ(笑)」
自分のせいで、離して遠ざけて、そんな子供な私を、あっくんはずっと包み込んでくれた
『あっくん、大好きです』
あっくんに負けんくらいぎゅっと抱き返した
私の想いも全部全部届くように
幼馴染みという関係で結ばれてた君とは
それ以上になれた
◎ 終わり
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アめ(プロフ) - 牡丹杏。さん» そうなんですね!名字が被ってるとお話にも気分を乗せやすいですよね笑 (2018年9月27日 21時) (レス) id: 9a27934d59 (このIDを非表示/違反報告)
牡丹杏。(プロフ) - 加賀美って苗字、名前と被りましたww (2018年9月27日 19時) (レス) id: 48235b53b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アめ x他1人 | 作成日時:2018年9月27日 19時