扉あければ、 (ページ4)

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「来てくれてありがとう、嬉しいわ」

「お誘いありがとうございます、私も嬉しいです」

挨拶堅苦しくなかったかな?

髪型、変じゃないかな?

メイクも服も大丈夫?

バッチリできたはずなのに急に気になり始める。

「行こか!」

でもそう笑いかけてもらった途端気にしてた自分が馬鹿らしくなってくる。

...........重岡さんの笑顔って凄いな

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「で、今日はこの映画を見たいと思うんやけどええかな?」

「はい!私も見たかったと思ってたやつなので」

「ほんまぁ～?めっちゃ奇遇やな!笑」

「ですね笑」

ポップコーンやジュースをたくさん買い込んで、

予約してあったチケットを取りに行く。

「ほんまAちゃん来てくれへんかったらこのチケットどうしよか思ててん笑」

「用事入ってなくてよかった笑」

そのままチケットを渡して早めに館内に入ると予告編がやっていた。

近日公開らしい恋愛映画は見てるだけでも顔が熱くなるシーンばかり

私たちの見る映画は打って変わってアクションもの。

隣には座れたけど映画の途中で手繋いだりなんてする雰囲気はなさそうだし、そもそもそういう対象に自分が見られているかもわからない

........恋ってこんなに難しかったっけ?

「ど真ん中やで～～、よお見える」

「すごい、こんな席普通はすぐ埋まるのに」

「しげちゃんパワーや、予約早めにしといてん」

毎回恒例の映画泥棒の映像を見ながら席に腰かける

同じ肘掛に私の腕と重岡さんの腕が乗っちゃって慌てて離れる

「.....わあ、ごめんな、」

「あ、いや全然!」

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