扉あければ、 (ページ26)

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◎七色お星さま / purple . ページ26

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はぁ、

慣れない標準語に囲まれるとどうしても疲れてしまうもので、

東京に行ける!!ってわくわくしてた数ヶ月前の私はどこへやら

今じゃあんなに嫌だった地元の星空も恋しくなって、夜空を見上げても賑やかに光る外灯ばっか

地元に帰りたいなぁとか思ってる私は、今日も電車に揺られ、ひとりさみしく帰るしかなかった

金曜日ということあるのか、今日の電車は少し混んでいた

運が悪いことに奥のほうに入ってしまい、正直出れそうにない、

「すいません、おります、」

そんなちっぽけな私の声に気をきかしてくれる人がいるわけもない、

ようやくドアが見えた頃にはもうドアは閉まっていた

結局降りれたのは次の駅

やっぱ都会は怖いな、

そんなこと考えながら反対側のホームに向かうときだった

私を包んだのは、賑やかに光る騒がしい外灯ではなく、

あの地元のような星空だった

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「うわ、きれい、、」

羨ましいくらいきれいに光る星が、暗い夜空にちりばめられていて

なんだか懐かしい気持ちになった

こんなきれいなところがあったなんて知らなかった驚きと少しの懐かしさが広がり、いつのまにか改札からでていた

やはり外に出るとさっきでもきれいだった星空はもっと広くて

疲れもいつのまにか消えてた

駅がひとつ違うだけでこんなに違うものなんや、
　

落ち着いた街並みをしばらく歩いてると、あるお店が目に留まった

そのお店は落ち着いた雰囲気で、甘い香りに包まれている

ドアについている小さな窓から中を覗くと、そろそろ営業時間が終わるのか、片付けを始めようとする人が見えた

別に入るつもりはなかったけど、なぜかその姿を見てると、少し焦ってドアに手をかけていた

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