お 人 形 さ ん

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y o u ◎









｢ し、ん くん ｣


與 ｢ ん、？ ｣









ほうきで 床をはく
真くんに しがみつく









目線の 先には 大嫌いな


( G ) が









この虫は 、この世で 一番嫌いな
生き物であって









それでもって、


私を 一番 人間にしてしまうもの









與 ｢ 嫌いなんか、ちょっと待ってな｣









持ってた ほうきに

乗らせて


窓から 逃がす









｢ あ、 ありがとうございます ｣



與 ｢ ここ やなくて
他のとこ行こか ｣









. .









. .









屋上 にきた 私達



風が気持ちいいね 、なんて

当たり前のような 会話をする









たそがれる 真くんに









｢ 先生、キスしてください ｣









こう言った









誰かが 聞いてるかもしれない

そんな危機感なんて 関係ない







ただ、自分が お人形さんで
いられなくなりそうなのが




怖いだけ









昨日 確信した 、









快感を 得れば それに浸り

何もしたくなくなる









その時こそが 一番





お人形さん になれる 時間だと









それを知ってしまった 限り

こうするしか なかった

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