【na･po･li】ナポリの始末屋たち (ページ39)

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「……まぁ、あとはお察しの通り」

全てを話終えると蘭たんは後ろにひっくり返った

手がほんと少し、震えている

「あ、だからあの時蘭たんが持ってきた書類…」

何かを思い出したかのようにshu3が声を出しては
hacchiとすぎるが目を丸くして見つめ合う

「正解」

ひっくり返ったまま、天井を見つめながら3人に向けて人さし指を伸ばす

「蘭たんがさ、持ってきたんだよ。案件を。でも名前も顔写真も何も無くて誰だよって思って」

「こんなん無理やんって思ってよく見たら車種と車のナンバーだけはハッキリ記載されてたんやっけ」

そうだそうだ、と一気に話し始めるhacchiとすぎる

この人たちも何も知らなかったんだ

知っていたのは蘭たんだけで
ずっとひとりで抱えてきたんだ

「妙に依頼金の羽振りが良かった気がするけど、何で？」

shu3がずっと顎を触っている
考え事をする時のくせ

shu3の中でカチカチと音を立てて記憶のパズルを組み立てていく

「Aと一緒に家出て暮らすための資金を全部あてたらしい。多すぎるって言ったら、じゃあ余った分はAにあててって」

相変わらず蘭たんは天井を見ている