【na･po･li】ナポリの始末屋たち (ページ28)

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今も繋がっている、
いつもの裏警察に女の子を預ける頃には

女の子はすっかり眠り落ちていた

大の子供好きであるすぎるに女の子をおぶらせて

俺が先頭に立ち警察との待ち合わせ場所に向かう

今も昔も変わらない、
とある警察署所有のコンテナ置き場

ここに色々入ってるらしい

いくら聞いても何が入ってるかは教えてくれない

「…すみません、お待たせしました」

今は10年来の仲
当時はまだ組み立ての仲

裏警察の別府さんは俺たちの任務で繋がっている

「その子か、あいつらの娘は」

「ずいぶんやせ細ってますが、これでも9歳。親から可愛がられてなかったのが救いなのか何なのか」

hacchiは別府さんをとても信頼している
プライベートで飲みに行くようになったのはここ2～3年くらいだとか

「すまんな、これから先はこちら側が上手くやっておく。報酬はいつも通り事務所に送っておくよ」

すぎるがまだすっかり寝込んでいる女の子を別府さんに手渡す
別府さんの大きな体に包まれ、より一層小さく見えた

別府さんは軽く会釈をすると踵を返す

「…あの」

遠くなる別府さんの後ろ姿に俺が声をかけると
足の動きが止まった

「その子、これから先どうなるんすかね」

「…親戚の家に預けるつもりだ。両親と兄は車の事故で命を落としたとこの子には伝える。」

「そっか…そうですか…」

「これからどう生きるかはこの子次第。あ…あと、誕生日おめでとう、蘭」

別府さんは背中を向けたまま
俺にそう言った

警察は俺の誕生日も調べてんのかよ

そんな事と

もう、あの子に会うことは無いんだろうな

そんな事を考えてた