【na･po･li】ナポリの始末屋たち (ページ25)

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「A、なしたんさっきから」

帰りの車の中
すぎるはずっと私に話しかけてきた

それはそれは心配そうに

「…みんな、私の親のことって調べたことある？」

その一言で
車内から一切の音が消えた

「五條浜と繋がってるって知ってたの？」

胸元のシートベルトをギュッと握りしめた

「私の親と兄は12/25に事故で死んだんじゃないの？」

顔をあげられない
運転する蘭たん以外、助手席のすぎると
隣に座るhacchiとshu3

3人が私を見ている気がする

「殺されたの？五條浜に？」

五條浜が人を殺せるような人じゃないのはわかる
恰幅は良いくせに気が小さいことを知った

きっと五條浜なら依頼をするだろう

たとえば

たとえば私たちみたいな

「誰が？…依頼されたの？」

吐きそうだ

とても

「…A、その、俺たちは…」

絞り出すようなhacchiの声

「知らない」

被さるように
蘭たんがそう言った

「俺も、すぎるも、hacchiも、shu3も、誰も何も知らない。言いがかり八つ当たりなら他所でやれ」

蘭たんが怒っている

最低だ、私