【na･po･li】ナポリの始末屋たち (ページ21)

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蘭たんが変だ

私たちと一緒にいる時間が減り
部屋にとじこもるようになった

何かを見つめては
その何かを握りしめて空を見つめ

五條浜の部屋にいると私はいないものかのように五條浜と話している

「蘭たんの視界に私が入ってない気がするんだけど」

「え？そんな事ないでしょ」

「ｿｳｿｳ、ｷﾉｾｲﾃﾞｽﾖ〜」

「蘭たんがAを視界に入れない日が来たら世紀末やな」

3人はこの調子

「だってこの間なんか五條浜と肩組んでたんだよ？！」

「ま、蘭たんは懐に入るの上手いからね」

たしかにそうだが
蘭たんなりの何かの作戦なのかもしれないが
なんだか気になる

嫌に気になる

「眉間しわっしわやんけ」

すぎるに眉間をつんつんされても
1層深くなる眉間のしわ

「はい離れて〜」

後ろから飛んできた声ですぎるがひっくり返りそうになる

「…蘭たん」

「すぅちゃん眉間しわしわ」

五條浜の真似して
私のことをすぅちゃんとか呼んで

「ビンゴです」

その言葉でみんなが蘭たんの方を見る

蘭たんが机の上に置いたパソコンには五條浜の情報となにかのリスト
音声ファイルと複数枚の写真

「五條浜を掴めるまであと少し。すぅちゃん、頼める？」

来た
私の出番だ

蘭たんが笑ってる

ゾクゾクする