【na･po･li】ナポリの始末屋たち (ページ12)

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「A大丈夫だった？！」

hacchiが血相を変えて飛んでくる
隣には落ち着きないshu3

「蘭たん、A、お疲れ。とりあえず座り」

こんな時はすぎるに大人を感じる

「…すぎる、あいつ聞いてた以上にヤバい奴だった」

「最初の調査しっかりしといてよ」

放心状態の私と半ギレ状態の蘭たん

「やっぱりよく分かってないうちにA動かすのやめましょうよ何かあってからじゃ遅いよ」

私の好きなshu3特製ホットココアを机の上に置きながら
ずっとブツブツ言っている

「これはほんまにごめん、俺の調査が甘かったせいや」

「違うよすぎる、私が甘かっただけ」

今日は良かったけど
次はどうなるか分からない

殺るか殺られるか

自分が無力だってよく分かった

次は失敗しない

恐怖よりも悔しさが勝つ

悔しさから涙が出そうで苦しい

「…A」

少し低い蘭たんの声

「無事でよかった」

そう続いて蘭たんが席を立つ

それを皮切りに堪えていた涙が溢れ出す

オロオロとし始めるshu3と
立ち尽くすhacchiと
顔を伏せるすぎる

怖かったわけじゃない

なんで泣いてるのかすら分からなかった