【na･po･li】ナポリの始末屋たち (ページ11)

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「珍しくヘマするじゃん」

帰りの車の中、空気は最悪だった

「…ごめん」

ホシは蘭たんの手によっていとも簡単にボコボコにされ、
スタンガンとhacchi特性麻酔によって、後部座席でおねんね中

「…あ、もしもしshu3？ちょっとトラブって、ホシ確保したから身柄引き渡してくるわ。よろしく」

私たちは目の前で命を奪う時と、
然るべき相手に身柄を引き渡す場合と、
どちらか2つの方法がある

今回は後者

「え、ちょ、蘭た…」
なにか言いたげなshu3の電話をぶち切りすると

「何もされなかった？」

物凄く優しい声で
そう私に問いかけた

「…まぁほとんど何も」

「とりあえず家帰ったらhacchiにでも話聞いてもらえば」

「うん、ありがとう」

少しの沈黙の後

「Aが強烈な蹴りとパンチ繰り出したおかげ」

そう言って微かに笑った

初めて私を助け出してくれた日を思い出す

「蘭たんほんまはAのこと大切に思ってると思うんやけどな、俺は」
この間そうすぎるが言ってたっけ

「…ごめんね」

もっと強くなりたい

そう思った