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#44 ページ45

※avexの内情は作者の想像なので、完全にフィクションです。ご了承ください。




たかちゃんの家に行ってから早一ヶ月。




いよいよ始まったavexでの仕事。




わたしが配属されたのは希望通り企画課だった。




ちなみに、正式に仕事が始まるのを機に田端さんのところのバイトは辞めるつもりだったけれど、田端さんが「名前だけ残しておけば?」と言ってくれたので、お言葉に甘えさせてもらった。




なんだかんだ言って、あのレコードショップは居心地もいいしお気に入りの場所だったりする。




「佐野さーん!この間頼んだ資料ってもうできてる?…って、佐野さん?聞いてる?」




「…へ?…あ、ご、ごめんなさい!はい!できてます!」




またやってしまった…。




この一ヶ月間、仕事に適応することはできても心のコントロールはできていない。




一度気を抜くと心がふわふわーっと意識がどこかへ飛んでいってしまう。




心ここに在らず、まさに文字通りだ。





それもこれもたかちゃんの家に行ったあの日から。





何をしていても、ふとした瞬間に思い出してしまうあのほろ苦いコーヒーの味。





もちろん、ご存知の通りわたしはたかちゃんの家でコーヒーなんて飲んでいない。




「ん、ありがとう!じゃあそれ課長のところ持って行ってくれる?」




「はい、了解です」




私が配属された企画課は、先輩も優しい方が多くてとても働きやすい。




現に、こんなふわふわーっとしてしまっているわたしに嫌味をいうでもなく、的確に仕事の指示をしてくれる。




それに、バイト先の店長が突拍子もないことを言い出す人だったから多少の融通が効くおかげで、なんとか上手くやれている。




…田端さんにこんな形で感謝する日が来るとは思ってもいなかったけれど。




そんなこんなで、仕事に苦戦することはあっても楽しいのだけど。




でも、やっぱりたかちゃんが気がかりで。




ちょっとした出来心だった!なんて言ってくれたら1発殴るだけで終わったのに。



なんて考えていたら課長の部屋に着いた。



さすがavexというべきか、重役には個室が与えられており課長の部屋は他階にある。




重々しい扉を開けると、扉とは反して綺麗で華やかな課長がいた。




企画課の課長は美人だとavex社内では有名だ。




無事課長から資料のOKをもらって、企画課のオフィスに戻る。

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ちさき(プロフ) - かたつむりんさん» ご指摘ありがとうございます! (2017年10月19日 19時) (レス) id: 6dce23e467 (このIDを非表示/違反報告)
ちさき(プロフ) - ドリーさん» ご指摘ありがとうございます! (2017年10月19日 19時) (レス) id: 6dce23e467 (このIDを非表示/違反報告)
かたつむりん(プロフ) - オリジナルフラグ外してくださいね! (2017年10月19日 19時) (レス) id: f35d15b5f6 (このIDを非表示/違反報告)
ドリー(プロフ) - オリジナルフラグを外して下さい!運営によって削除される可能性があります! (2017年10月19日 17時) (レス) id: 5e3261a1cb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちさき | 作成日時:2017年10月18日 18時

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