橙色の空の下で。3 (ページ33)

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他人から言われると、無性に恥ずかしく思うのはなんでだろう。

というか、本当は自分で気づいていたのかもしれない。

きっと今まで怖くて認めたくなかっただけだ。

でも、その気持ちを実彩子さんに認めてもらえたことで、ストンと胸に落ちてきた。

わたし、たかちゃんのことが好きなんだ。

「やっぱり恋敵だったかー！でも、これでやっと真っ向勝負できるね。」

実彩子さんとの真っ向勝負、か。

勝てるとは到底思えない。

わたしの知らない9年間を実彩子さんは知っている。

その事実はわたしにとって結構堪えるものだった。

「そーんな不安そうにしない！私だってこんな強敵が現れるなんて思ってなかったんだからお互い様！」

実彩子さんの優しさが染みる。

わたしは何も知らずに実彩子さんを悪者のように思ったり、何してたんだろう。

実彩子さんは正面から向かってきてくれたのに。

わたしも、変わらなきゃ。

自分から行動しなきゃ。

妬んでたって変わらないよね。

「実彩子さん、AAAが結成されてからの西島さんのこと、わたしに教えてくれませんか？」

「もちろん！私も昔のにっしーのこと知りたいからまたこうして話さない？」

「したい…、したいです！あの、実彩子さんさえ良かったら連絡先交換しませんか？」

どうしてだろう、すごく楽しい。

実彩子さんが恋敵でよかったな、なんて。

というか、わたしは本当にたかちゃんに恋をしてたんだ。

どうしたってたかちゃんには敵わないな。

たかちゃんを思うと自然と笑みが零れる。

実彩子さんとこうして仲良くなれたことや、このあと会えるたかちゃんのことを思ったら笑顔が止まらない。

早く、貴方に会いたい。