Like or Love (ページ3)

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｢好き、大ちゃん｣

… 馬路か、最悪だ。

授業が終わり兄ちゃんのクラスに行くとこんな声が聞こえて慌ててドアに隠れた。
何でか兄ちゃんが告られてんのなんか聞きたくない。けど、その場から足が動いてくれなくてその間にも二人の会話は進んでいく。

｢えーっと、伊野尾ちゃん？｣

伊野尾ちゃん？
兄ちゃんの声に耳を済ましていると聞きなれた名前が聞こえた。
伊野尾ちゃんと言えば、俺のだいすき知念ちゃんの兄で、俺も面識がある。
告白してきたのはてっきり女の子だと思ってたから衝撃がすごい。

｢俺のこと好きなの？｣

｢そう、俺大ちゃんのこと好き｣

｢けど大ちゃん彼女いるんでしょう？｣

｢あー、…｣

そう言って大ちゃんが言葉を濁す。なんでこんな俺まで真剣に聞いてんだよ。

｢それは断る理由にしてただけなんだ｣

｢えじゃあ俺チャンスあったりする～？｣

思わずその続きの言葉に身を乗り出しそうになって、慌てて引っ込める。
その時に傍にあった机に足がぶつかってしまった。
… やべえ。
そう思った時には遅かった

｢｢誰かいる？｣｣

2人の声が聞こえて体が固まる。
けど別に俺がいたからどうなんだ、と思い素直に二人の前に姿を現す。

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