hot and cold

辛い時は。 ページ14

「はぁ、」









今日はなんだかついてない。









仕事に行く前に携帯が行方不明になったり(何故か冷蔵庫にあった)
早く終わる予定だったのに残業になるし
新人さんの失敗で私がおこられるし









失敗があるのはわかるけど私が担当の子じゃないのに。
散々な言われようでメンタルにきてる。









…こんな時こそ慎に会いたいなあ









仕事終わってるのかな、









電話しようと思ったけど充電がなくなってたから諦めた。









ほんとついてない…









泣きそうになりながらとぼとぼ歩いていると家に着いた。
…誰かいる？









エントランスに人がいるのが見える。
え、あれって、









慎 「やっと帰ってきた。」

「え、なんで、」

慎 「仕事予定より早く終わったから会いに行こうと思って電話したのにでないから、」

「ごめん、充電きれてた、」









それから相変わらず口数は少ないけど
ご飯を作ってくれたりいつもはしない様な事をしてくれた。









「なんかあった？」

慎 「…別に」

「？」









料理とかいつもしないのに。
珍しいから嬉しかったけど(盗撮済み←)









慎 「…あのさ、」

「ん？」

慎 「なんかあったのは千夏のほうでしょ。」

「え、」

慎 「なんかいつもとちがう、」









いっつもツンツンツンツンなくせに
周りのことはよく見てる。









「大丈、」

慎 「大丈夫じゃないからそんな顔になってるんでしょ。」

「…」

慎 「もっと頼っていいから。」









そう言って抱きしめてくれた。
慎の前で泣いたのなんて初めてかもしれない。









私が泣き止むと話を聞いてくれた。









慎 「なんかうまく言えないけどさ、」

「？」

慎 「俺とは全然ちがうタイプの仕事だし、わかろうとしてもわかってあげられないところあるかもしれないけど、でも千夏が頑張ってるってことは伝わってるから。」

「っ、ありがとう。」









彼の優しさが身に染みた日でした。









そのあとは相変わらずツンツンツンツンに戻ったけど笑。

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