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それから数日が経った。
慎くんに話そうと言われて昼休みに屋上に向かった。
ちゃんと思ってること言わないと。
そう決めた私の決断はすぐにくずされた。
「え、?」
私の目に映ったのは、
あの女の子と慎くんがキスしてる光景。
キスした後すぐに離れてたけど、
私はこんなの見たくなかった。
どうして?
話そうって言ってくれたじゃん。
これを私には見せるために呼んだの?
私と目が合ったあの子は勝ち誇ったように微笑んだ。
帰ろう、
そう思って歩こうとしたら、
カタン、
足をぶつけて音を出してしまった。
慎 「千夏、」
「あ、ごめんね。」
慎 「待って、」
その場から去ろうとする私の腕を掴んだ。
「離して。」
慎 「やだ。話を、」
「話すことなんかないよ。これが結果なんでしょ?」
慎 「ちがう、」
「私、怒ってないよ?」
やっぱりあの子の言う通りだったんだ。
嘘だって思いたかった。
そう思ってたけど、
「いっぱい幸せにしてくれてありがとう。」
手の震えが止まらなかった。
「慎くん、別れよう。」
そう言うと慎くんの瞳が揺れたきがした。
「さよなら、」
そう言って掴まれてた手を離して走り出した。
後ろから慎くんの声が聞こえてきたけど振り返らなかった。
「っ、っ、」
終わったんだ。
私じゃダメだったんだなあ。
私は幸せをあげられてたかな。
杏奈 「千夏?!」
「ごめん、帰るね。」
杏奈 「ちょ、」
何かを言おうとした杏奈を振り切って帰った。
早退するのなんか具合悪い時いがい初めてだ。
先生には悪いけど具合悪いって嘘をついた。
どうしても学校に居たくなくて。
目を閉じれば慎くんの笑顔が浮かんできて涙が止まらなかった。
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ちなつ(プロフ) - みんさん» コメントありがとうございます!そういっていただけてとても嬉しいです! (2019年7月3日 22時) (レス) id: d3e3051237 (このIDを非表示/違反報告)
ちなつ(プロフ) - みっちゃんさん» コメントありがとうございます!これからもがんばります! (2019年7月3日 22時) (レス) id: d3e3051237 (このIDを非表示/違反報告)
みん(プロフ) - 今回もすごくよかったです!!ありがとうございました!!次作も楽しみにしています^^ (2019年7月3日 21時) (レス) id: c82e4bd714 (このIDを非表示/違反報告)
みっちゃん(プロフ) - 初コメです!素直になれない2人がもどかしかったのですが慎くんの男らしい一面にキュンキュンが止まりませんでした^ ^ ステキなお話ありがとうございます! これからも頑張ってください! (2019年7月3日 21時) (レス) id: 1621948eda (このIDを非表示/違反報告)
ちなつ(プロフ) - まいきーさん» コメントありがとうございます!頑張ります! (2019年6月30日 15時) (レス) id: d3e3051237 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちなつ | 作成日時:2019年6月13日 20時