愛していたのは

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北人side









あー、俺なにいってんだ。
でもさっき言ったことは最近思ってたことだ。









樹にだけじゃなくて千夏ちゃんにも言えることだけど。









お互いを想ってるからこそ向き合うのが怖いんだと思う。
でもこのままでいいわけがない。









正直言ってしまえば自分のことを好きになって欲しいし付き合いたいと思ってる。
でもそれは叶わないってわかってるんだ。









壱馬 「よっ、」

北人 「おつかれ。どした？」

壱馬 「いや、一緒に帰ろうかなと思って。」









きっとさっきの出来事を見て気にしてくれてるんだと思う。
俺が千夏ちゃんのことを好きなことも気づいてる。









北人 「報われないって辛いな。」

壱馬 「そーやな、でも無駄なことやないと思うで。」

北人 「そーなのかなあ、」

壱馬 「まぁ少なくとも俺はそう思う。逆に聞くけど好きになったこと後悔してる？」









壱馬に言われてかんがえた。
好きになってくれないことがわかってるからそれをもどかしく感じたことはあるけど、
後悔はしたことはない。









北人 「後悔はしてないかな。」

壱馬 「だろ？北人にとって千夏ちゃんはいい人だったってことやん。」

北人 「そだね、、」









諦めろって言われたら無理だし、
すぐに気持ちを消せって言われても消せない。









でも千夏ちゃんには笑顔でいて欲しい。









幸せになってほしい。
そう思う時にそばに居るのが俺じゃないとしても。









笑っててくれるならそれでいいかなと思った。









北人 「てかいつからきづいてたわけ？」

壱馬 「え？わりと最初から。」

北人 「エスパーかよ笑。」









なんでもお見通しってことか。









そばにいれなくても幸せになってくれるならそれでいいからさ。
きっと樹じゃないとだめなんだろうけど。









かっこつけたこと言わせてよ。









まぁ隙があるならいつでも奪いにいくけど。









壱馬 「まぁ、いつでも慰めてやるわ。」

北人 「おう、頼むわ笑。」









こんなにいい仲間もいるんだから俺は平気だ。

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